【コラム】その怪談、実話?作り話?

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今回は「創作怪談にまつわる3つの話」をしてみました。
まぁこれには理由がありまして。
怪談サイトを私も好きでよく覗くのですが、たまに「創作は除いています」と書かれているのを見ることがあるんです。もちろんサイト管理者さんには意図があって除いているのだと思うのですが。

私は怪談って創作も実話も証明のしようがないと思ってるので、私的には創作怪談(文芸怪談)ばっちこーいな立場です。
怪談話で有名な稲川淳二さんもいくつかの怪談を組み合わせてお話を作り上げているとおっしゃってますし、組み合わせちゃったらそれはもう創作ですよね。
なので創作怪談(文芸怪談)が実話と分けられて除外されるのは、怪談ファンとしてはちょっと悲しいなと思う所がありまして。
創作というだけで、せっかくの怖い話や不思議な話が埋もれてこの世から消えちゃう可能性があるわけじゃないですか。もったいない。
そんな理由から今回の創作怪談にまつわる3連発をしてみました。

一つ目の「血染めの手」は色んな意味で洒落怖ですね。
私はこの話、結構好きです。
立ち位置を変えるだけで様々な怖さがでてくるじゃないですか。
男の子視点からしてみれば、悪いことしたと思って手を引っ込めたら血だらけだったらそりゃビビリますよね。(女の子の日を知らなければ余計にビビることでしょう)
いたずらされる女の子側からみても、兄弟・従兄弟に寝てる間にこんなことされてると思ってみてください。
……リアルに気持ち悪いですね。
しかもフィクションと断ってますが、そんなのは「実話です」と同じくらい胡散臭い^^;
証拠なんて無いんですから。本当に触られてるかもしれませんよ?
創作か実話か、そんな議論は何の意味もなさない話になっちゃてますね。
ラストの「※この作品はフィクションです。」が何ともスタイリッシュw素敵です。

二つ目の「赤いクレヨン」はタレント伊集院光さんの有名な創作怪談ですね。
もはや都市伝説と化していますから、創作怪談であることを知らない人も多いかもしれません。
この話を私が最初に聞いたのは多分「笑っていいとも」だった気がします。
その時のタイトルは「赤いクレヨン」じゃなく「緑のクレヨン」だったかな。(一緒に桜金造さんが「厚さ5mmの幽霊(今は薄い女って題になってるみたいですが私はこっちが好き)」の話をしていたような)
粗筋はほぼ同じです。色のバリエーションがあるんですよ。
ちなみに今回の「赤いクレヨン」は、私の勝手アレンジバージョンです(笑)
『赤いクレヨン feat.怪異譚』ですね。楽しんでもらえたでしょうか。
時節や擬音、五感を刺激するキーワードを入れれば、怖さが増しますよね。
この話はこうやって、いろんな人に語り継がれる度に尾ひれがついて都市伝説化していった過程がちょうどネットにログとして残っている資料的価値の高い怪談だと思います。
実話系の怪談だったとしても当然、伝言ゲームのように語り継がれる間に尾ひれ(創作)がつきます。
昔から口頭伝承で伝わってるような怪談は、どこからが実話でどこからが創作なんて誰も切り分けられないでしょ?

三つ目の「田所君」は比較的最近の投稿ですが、これ私大好きです。
「根暗」「ガリ勉」「メガネ」で「怪談好き」。
人にせがまれて怪談話ばかりしてる。
あぁ私のことか(ぉぃぉぃ)と思わず笑っちゃいましたよ。
よく怪談話とかしてたなぁ。行方不明にはならなかったけど。
最終的に自己責任系の話をすると、潮が引くようにせがまれなくなるのでいい加減めんどくさくなったらそんな話してました。
私と田所君との大きな違いは、壮大なブラフを敷いて話してたことですね。
「作り話」と称して話していた怪談話は果たして田所君の「作り話」だったのか?
実話といっても本当かどうかわからない、作り話といっても本当かどうかわからない。
実話や創作と切り分けることの無意味さを肌で感じさせてくれる良作だと思います。
そんな訳で実話だろうが創作だろうが「面白けりゃなんでもいい」。
このサイト唯一の怪談収集ポリシーです。

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コメント

  1. 匿名 より:

    多数の読者の中の一意見として聞いてください。
    勿論創作怪談にも優れた作品があるし、せっかく現実の体験談なのに、筆者の技量や教養不足のせいでグダグダになってしまった作品もあります。
    その中で私が嫌いなのは、姑息な小細工で実話に見せかけようとしている創作怪談です。
    曰く「写メを撮ったのだが何故かデータが消えていた」
    曰く「皆さんに行ってほしくないので場所は明かせない」等々・・・
    はっきり言って、無様な言い訳は興醒めなだけです。
    ゲームの面白さがハードの性能に無関係であるのと同じく、怪談の面白さはリアリティとは無関係だと思います。
    妙な飾りに頼らない、純粋にストーリーとして面白い怪談が読みたいですね。
    ・・・所で、このぐらいは長文のうちには入りませんよねw

  2. 匿名 より:

    創作でも全然いいが、あまりにも突っ込みどころが多いとさすがに萎えるよな。
    由来を知ってか知らずか、怪異が起きたらとりあえず盛り塩とか…
    創作でも実話でもいいから、がっつり引き込ませてくれるものが読みたい。

  3. あああ より:

    創作が広まり人々が噂をするようになることで、いわゆる言霊の力で新たな怪異が生まれ、また新たな噂が生まれ・・・
    なーんてこともあるかもしれませんね

  4. いいい より:

    『由来を知ってか知らずか、怪異が起きたらとりあえず盛り塩とか…』

    わかります!
    『怪異が起きたらとりあえず酒撒く』バージョンも無知ですよねぇ…

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