集落・部落にまつわる怪異

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回収される道祖神

忌み地の話と直接関係あるのか解りませんが、東京近郊T沢市での事です。旧市街は歴史も古く繊維産業で栄えていた町と伝えられているいるのですが、近隣のS山や3芳との境近辺は江戸時代からの新田開発地区で、開拓以前は人跡未踏の原野であったとの事でした。 小学校の時に、東京から、その新田開発地区近くに出来た団地に引っ越しました。広大な畑、雑木林に囲まれた歴史とは無縁な場所でした。 中学校の担任が社会科の教師で郷土史の研究をされていて色々と土地の話を聞かされました。それによると、この土地は江戸時代の新田開... 続きを読む

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建築現場の古墳

以前勤めていた会社での話。因果関係がよく解らない不思議な話ですが、復讐譚になるのかどうか。一応、建設関連なので、このスレに投下します。 俺は卒業してA建設(仮名)に入社。会社自体は中堅どころのゼネコンで、勤務態勢や社員の福利厚生は整っていた。全国に支社や営業所があり、俺はあちこちの支店を渡り歩き、最後にY支店に赴任した。 何年か首都近郊でマンション建設に携わり、一身上の都合で退職する直前、その会社最後の現場での出来事。最後の現場とはG県のゴルフ場造成工事。工事自体は土木部の領分。俺は建築部だ... 続きを読む

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えででーろ

うちのじーちゃんに聞いた話。 じーちゃんと俺は今北海道にいるんだけど、じーちゃんは昔内地で農家をしていた。そんで、じーちゃんが農家やってた時代、地元に『えででーろ(?)』と呼ばれている場所があったそうだ。なんでもそこは『おんぼ(?)さん』って人のカボチャ畑だったらしいんだが、ある年の秋にその畑に何か悪いことがあって、カボチャに限らず、その畑で作られたあらゆる作物の中から何かの動物の骨が出てきてしまうようになった。 しかし、その作物は見た目だけはとてもよい出来に見えたため、『おんぼさん』を含む... 続きを読む

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稚児守り様

日本の「田舎」と呼ばれる場所には様々な因習やら行事が今も残っていたりします。私の祖母の家もそんな田舎。民家が20件そこらで商店すら無い、山に囲まれた集落にあります。 その集落にある公民館の端には山の神様を祀った御社と、その傍らに小さな祠がひっそりと佇んでいます。集落の人から『稚児守り様(ちごもぃさぁ)』と呼ばれる祠さんには小さな風車(かざぐるま)が供えられていて、カタカタ……と音を立てながら回っている光景が印象的。このお話は、その小さな小さな祠さんに纏わるお話です。 遡ること今から20年ほど... 続きを読む

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托鉢の僧

海の話です。 本土の漁村の沖には島があり、そこにも人が住んでいました。比較的大きな島で、全体に集落が五つほどありました。 その島の最も大きな集落に、ある日、托鉢の僧侶がやって来ました。初老で痩せた彼は、静かに家の前に立って経を唱えます。なにがしかの施しをする者もいましたし、無視する者もいました。彼は、無視されたら静かにその家の前を立退き、次の家にいって経を唱えながら立つのです。そうして集落で一軒一軒まわって、次の集落に徒歩で向かいます。十日ほど見かけられましたが、その後、姿を消しまし... 続きを読む

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