今から3年前に私が実際に経験した出来事です。 高校卒業が間近になった時期。 課題となっていたレポートや研究課題に追われ、毎日のように遅くまで学校に残るのが普通でした。 研究課題は10人弱で研究を進めているものが多く先生方も力を入れているようでした。 そんな中、私の研究課題は人気が無くメンバーは私とKとSの3人でした。 やる気の無い連中が3人集まり、適当に終わらせて早く楽になろうと思っていました。 受け持っていた先生も私達のやる気の無さに気付いてか 「ある程度で終わらせていいけど他の研究は残ってるんだからお... 続きを読む
ワケあり物件
長くなるけど、少し我慢して聞いて欲しい。 3年位前から為替を始めたんだが、向いていたんだかラッキーだったんだかで、4000万の原資が6億ちょいまで増えたんだ。 なんで親孝行も兼ねて丁度売りに出てた隣の家を買い、元々住んでた家ともども更地にして二世帯型の住居を建てることにした。 で、この時俺が拘ったのが、防音設備の整った地下室。 カラオケが趣味だったんで、専用のカラオケルームにしたかったんだ。 地鎮祭も無事終わって着工後は、毎日差し入れ持っていったりして、工事が進んでいくのを楽しみに見てた。 そんなある日の... 続きを読む
朝顔の話
俺が小学4年生くらいまでのころは、夏休みになると朝顔を育てるのが慣例だった。 といっても花の生態を知るとかいう高尚な理由ではなく、毎年親父が朝顔の種を買ってきていたので、観察日記をつけるのが自由研究には一番手軽な方法だったからだ。 けれども俺は4年生のときにその観察日記をやめてしまうんだが、その時の話。 うちにあった庭は、母屋で凹型に囲われた中庭のような感じだった。 まあ日当たりは悪くなかったんだけど、結構な本数の樹木と古い家特有のどことなく陰鬱な雰囲気が嫌いで、俺はあまり一人で庭に出たりはしなかった。 ... 続きを読む
林の音
あんま怖くないけど小さい頃に体験した話。 俺の実家はドがつく田舎で、四方八方たんぼやら山やらに囲まれている。 お盆の季節になると仏壇にお供えするしきびって植物を採るために、近くの山までじいちゃんが取りに行くんだけど、幼い俺はその機会によくじいちゃんに山に連れていってもらっていた。 その山ってのがほんと険しくて、道はあるっちゃあるんだけどものすごく狭い。 しかも急で険しいし植物が生い茂っていて視界が悪い。当然舗装なんてされてないから石がごろごろ。 じいちゃんはそんな山道をバイクで登っていった。 車で行きたい... 続きを読む
こうちゃん
小学校に入学したとき、隣の席はこうちゃんという男の子だった。 私は遠隔地の幼稚園に通っていたため、小学校の敷地内にある幼稚園に通っていた他の皆となかなかなじめず、よくめそめそしていた。 こうちゃんはちょっと乱暴なところがあり、口調もヘンにませていたので、クラスでは微妙に嫌われていたが、私にはよくしてくれたので助かっていた。 ある日、皆で鬼ごっこをしてるとき、こうちゃんがいつものように鬼役をやっていて、(今思うと、好意から)私を追いかけ、私は校庭の裏山から転げ落ちてしまった。 で、なぜかそこにあった犬の糞を... 続きを読む
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