今回は「創作怪談にまつわる3つの話」をしてみました。まぁこれには理由がありまして。怪談サイトを私も好きでよく覗くのですが、たまに「創作は除いています」と書かれているのを見ることがあるんです。もちろんサイト管理者さんには意図があって除いているのだと思うのですが。 私は怪談って創作も実話も証明のしようがないと思ってるので、私的には創作怪談(文芸怪談)ばっちこーいな立場です。怪談話で有名な稲川淳二さんもいくつかの怪談を組み合わせてお話を作り上げているとおっしゃってますし、組み合わせちゃったらそれはもう創... 続きを読む
田所君
初めて投下します。小学生のころ、同級生だった「田所君」(仮名)の話。長文になります。 田所君とは、小学5年から6年の夏休み明けまで同じクラスだった。田所君は、かなり勉強の出来るやつだった。学校の図書館を「根城」(当時は意味が分からなかった)と呼び、本の読みすぎですでにメガネをかけていた。推理小説が好きで、図書館にある面白い本をいろいろ教えてもらったのを覚えている。 「根暗」「ガリ勉」「メガネ」の三冠王だった田所君。これだけなら真っ先にイジメの的になるところだが、彼には他の追随を許さない類まれ... 続きを読む
赤いクレヨン
もう15年以上前の話。初夏に差しかかり少し汗ばむような日、新婚夫婦が不動産屋さんと一緒に中古物件回りをしていた。静かな住宅街のなか、お目当ての一軒家を見た時、思わず妻の顔がほころんだ。 2階建ての小じんまりとしているけれども綺麗な家。庭にはハナミズキの木が植えられ、薄桃色の花を咲かせてうっすらと甘い香りが漂っている。大きくはないが小さな庭があり、手入れされていたであろう芝生が枯れずに青々としていた。 夫婦はひと目でこの家を気に入った。夫が中を見学しようと白塗りの門をくぐり、玄関の扉を開ける。... 続きを読む
血染めの手
当時俺は高校生三年生だったと思う。その辺りはちょっと記憶があやふや。もう結構前だしな。 従姉妹は妹の一つ上だから5つ下、中学一年生か。もうちょっと上だったような気もするがそんなもんかもしれん。ちょっと説明が面倒なんだが俺が住んでたのは亡き祖父の家。 空き家にするのもなんだから俺と姉はそこから学校と職場に通ってた。つまりは親元を離れて二人暮し。元は爺ちゃんちなんで正月とか親戚が集まるのはその家なわけだ。 んで夏休み、というか盆付近にうちの家族が来る。妹と母親。兄は東京なんであんまり帰って... 続きを読む
【コラム】懐かしい未完の作品と杉沢村の話
一つ前に紹介した「山奥の集落(未完)」は、私はリアルタイムで読んでて非常に気になってた作品です。ちょうど杉沢村が一段落してメディアから消えかけてたころに、ヤバイ集落見つけたみたいに出てきたので凄い気になってたのに、何時まで経っても続きが書かれずにひっそりと埋もれていった話です。 今回、紹介するにあたって読んだ時に、思わず「うわっ懐かし!」と声が出ちゃいました。このブログを読んでいる方で杉沢村を知らない人はいないのかもしれませんが、ついでに杉沢村の話でも。 杉沢村は青森県の何処かにあるとされて... 続きを読む
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