普段付き合いのいい同僚が、何故か海へ行くのだけは頑として断る。訳を聞いたのだが余り話したくない様子なので、飲ませて無理やり聞き出した。ここからは彼の語り。ただし、酔って取り留めのない話だったので、俺が整理してる。 まだ学生だった頃、友人と旅に出た。たしか後期試験の後だったから、真冬だな。旅とは言っても、友人の愛犬と一緒にバンに乗って当てもなく走っていくだけの気楽なもんだ。 何日目だったか、ある海辺の寒村に差し掛かったころ既に日は暮れてしまっていた。山が海に迫って、その合間にかろうじてへばり付... 続きを読む
ブルマ姿の女の子
大学の時の話なのだけど、とある「東京都内の島」に旅行したとき、かなりの不思議現象にビビらされたことがある。もう世間の夏休みはとっくに終わってて、大学生くらいしか休んでない9月の半ばだったのだけど、その某島の旅館を夕食後に出て、近所をぶらぶらしていた。 夜の8時ちかくでもう周囲が暗くなって、俺も手持ちの小型懐中電灯を付けないとならないほど。その島には小学校が一つあるのだけど、そこに通りかかると、周囲の民家もそうなんだけど、学校の正門も閉じてなきゃ、体育館の扉も開け放したまま。 なんとなくで散策... 続きを読む
子堕ろしの湯
あまり怖い話ではないんでここに投下。 もう十年以上前のことになるけど、木曽のほうに2泊3日の予定で釣りに行ったんだよ。6月に会社の計画年休があって、同僚と二人で俺のハイエースで出かけた。 1日目は日中晴れて釣果もそこそこあったが夕方から雷雨になって、車中泊であまり眠れなかった。翌日も雨で、それでもカッパ着て竿を出したけどつらくなってきて4時頃にはやめた。天候は回復しそうにないしもう帰ろうかとも相談したが、とりあえず街に出て一杯ひっかけからビジネスホテルにでも泊まろうということになった。 ... 続きを読む
早死一族
これはまだちゃんと文章にしたことない話だから思い出しながら書くけど、それでもよかったらつきあってくれ。ウチの爺さんのオヤジだか爺さんだか、つまり俺のひい爺さんだかひいひい爺さんだか、ちょっとはっきりしないんだけど。そのあたりの人が体験したっていう話を自分が子供のころ、爺さんから聞いた話。もう爺さんも死んでて、事実関係とか調べようもないんだけど。仮にそのひいひい爺さんをGさんとしておく。 Gさんはある関西の地方都市の人で、今で言う市役所の戸籍係みたいなそういう仕事をずっとしてたらしいのね。当時は市じ... 続きを読む
マガガミさん
うちの母方の婆ちゃん家がある村での話。申し訳ないが俺自身にも真相? 的なものはわからないから、すっきりしないし、オチみたいなもんはない。 本題に入るけど、婆ちゃん家の村には山があるんだけど、その山の中に凄いキレイな緑色の池がある。限りなく青に近い緑色ってゆうか、透明気味なパステルカラーつうか。とにかくめちゃくちゃキレイなんだけど、そこには近づくなって村の子どもは言われてた。 何でか聞いても答えはお決まりの「子どもは知らなくていいこと。だけど決して近づくな」だった。でも子どもだからやっぱり気に... 続きを読む
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