近所の神社が祭りのために臨時で巫女のバイトを募集していた。 姉はそれに応募して、見事採用された。 主な仕事は祭りの時期の接客であったが、祭りのあとも土日だけ働けるようになった。 ある日、姉が境内の掃除をしていると、一人のサラリーマン風の男が声をかけてきた。 どうやら、神主とお話がしたいらしい。 セールスマンかな?と思ったが、とりあえず神主を呼び出した。 神主は境内で立っている彼を人目見て、血相を変えて近づいてきた。 神主が彼に一言耳打ちすると、彼は肩をガクっと落として涙を浮かべた。 男と神主は、姉も入るこ... 続きを読む
ジグソーパズル
自分の身に起こった、今でも信じられない実話です。 まだ僕が中学3年だった頃。 僕の家は、父親と母親と弟(まだ小学校低学年)の4人家族でした。 紅白歌合戦を見終わって、いい初夢でも見るかなってな具合で寝たのはよかったんですが、真夜中に悪夢(見た夢の内容は思い出せない)を見て、突然真夜中に起きました。 心臓は音が聞こえるほど激しく脈打っていて、脂汗を全身にじんわりかき、まるで冷や水を背中から流されたかのように布団からがばっと起きた体勢のまま硬直してました。 「新年早々に悪夢かよ……最悪」 とか思いながら、また... 続きを読む
空き家の子
俺、子供時代によく遊んだ子がいたんだわ。 近所の古い家に住んでる子ってことしか覚えてないけど、白っぽい服ばっかり着てた気がする。 田舎なもんだから、ゲームとかじゃなくて鬼ごっことかザリガニ釣りみたいなのばっかでな。 親は都会の方にいて、ばーちゃんかなんかと一緒に暮らしてるって記憶してる。 けっこう仲良かったはずなんだけど、小学校の3年生くらいから遊んだ覚えが全然ないの。 名前も覚えてないけど、別の学区の子とか、友達の友達だと名前も知らないまま遊んでたから、そんなとこかなと思ってた。 んで、中学入っちゃうと... 続きを読む
精神科医の伯父さん
伯父さんは地元の病院で精神科医……というより『薬とかの治療で治せない患者さんの話し相手になって、症状を精神的な面から改善させる』みたいな仕事をしてた。 カウンセラーって言葉を使えばわかりやすいかな。 親父とは二人っきりの兄弟ってこともあったんだろうけど仲が良くて、よくうちに遊びに来ては、まだ小学校1,2年くらいだった俺と遊んでくれたり、やっぱお医者様だから羽振り良かったのかお小遣いくれたりして本当大好きな伯父さんだった。 で、その伯父さんに最後に会った時のこと。 今から4年前の冬休み。 だからちょうど時期... 続きを読む
エロ本自販機
自分みたいに平日が休みの人間の特権といえば、世間が汗流してる時にブラブラ出来る微妙な優越感と、どこか店に行っても人が少ない、すいてるぐらい。 逆に言えば世間が”休み”で動いている土、日にあくせく働かなきゃならんし周りとは時間合わないしで。 その日も休みだけどなーんもする事ないんでDVDでも借りようかと近所のTUTAYAにテクテク歩いて行った。 途中寂れた商店街みたいな所があってラーメン屋、寿司屋、自転車屋、タバコ屋etc… やってるのか、やってないのか分からない店が密集... 続きを読む
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