小学生の頃の話だ。 札幌のとある古い町に住んでいた頃、ガキ共の間ではたまり場となっていた公園があった。 その公園は河川敷にあり『ちょうえい橋』という古い橋がかかっていた。 その橋は人は渡れるが専用歩道がない橋で子供が渡るのはとても危なく、渡らないようにとよく親に言われていた。 しちゃいけないことをするのが子供ということで俺たち悪ガキ共はその橋をよく渡っていた。 その橋を渡るともうひとつの公園があり、ここも川の向こうの地域の街のガキ共のたまり場となっていた。 俺達は向こうのガキ共と喧嘩をする為によく遠征と称... 続きを読む
叩き屋
子供の頃の話。 結構山奥に住んでいた時代があった。 まだ小学校の三、四年あたりの遊びまっさかりのガキで、本当の田舎で山しかなく、その好奇心を山へ持ってって発散させてた。 そういうふうに田舎暮らしを満喫させてた俺は、その年の夏休みだったか『叩き屋』の話を聞いた。 友達は具体的にはそれが何かを教えず、昼に行ってみることにした。 そこは墓地とかが作られるような平地になってた。 現にボツボツと墓が見られたが、別に気味悪いとかそういうものはなかった。 すでに同年代のガキがわんさか集まっていて小銭を渡していた。 俺も... 続きを読む
魔漏
昨年の大晦日、私(Y)は夫のRと妹のA美と三人で北関東にあるRの実家に出かけた。 夫の実家は近県では有数の古い歴史を誇るH神社を擁する山間の町だ。 私達はH神社に参拝しながら年を越そうと思った。 ところが山道に入ると渋滞が酷く、とても0時前にH神社に到着できそうにない。 この後、1時頃に夫の実家に着く予定だったので、0時半迄には神社を出たい。 車中で話した結果、その夜はH神社への参拝を諦め、元旦過ぎに出直すことに決めた。 車を回して山を降ろうと脇道へ入った時、夫が 「そういえば、この先にも神社があるよ」 ... 続きを読む
正方形の神社
洒落にならないまでかは分からないがひとつ。 島根県のある地方で、現在二十歳の自分はほとんど山の中に住んでいる。 普通山の麓や悪くても道の通った中腹に住むのが一般的だ。 何故か我が家は寺や林業に従事している訳でもないのに、頂上付近の山中に家が構えてある。 幼い頃からだったので特別不思議はなかったし、逆に見晴らしのいい場所で嬉しかったもんだ。 幼い頃よく山で遊んだ。 山全部が自分のものみたいで嬉しかった。 誰も来ないし辺鄙な場所なのに秘密基地があった。 そんな場所必要ないはずだが子供とはそんなもんだ。 秘密と... 続きを読む
注連縄で囲まれた廃神社
俺の嫁が学生の頃の話。 オカルト研究サークルに入っていた嫁の友達K子が、心霊スポットについての噂を仕入れてきた。 東北地方某県の山中に、周囲を注連縄で囲われている廃神社があり、それを一人で跨ぐと帰ってこられなくなるという。 検証するべくメンバーである男子学生P太が一人でその場所に向かったところ、はたして彼とは連絡が取れなくなった。 心配したサークルのメンバー一同は、皆で様子を見に行くことにした。 そしてそこで嫁とK子が体験したのが次のようなもの。 嫁はそこそこ霊感があるもののお払いとかはさっぱりなので、出... 続きを読む
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