人怖

はなすな

今まで怖くて誰にも話せませんでしたが、ようやく踏ん切りがついたので話そうと思います。これは私の実体験です。 小学5年生の冬のこと。私は当時、生徒会の副会長を務めていました。しかし所詮は小学生の生徒会。言ってみれば先生の雑用係のようなものです。 その日は雨が降っていました。じゃんけんに負けた私は、一人生徒会室で雑用をしていました。単調な作業にうんざりしながら気がつくと時刻は午後6時。生徒会担当の先生が教室に入ってきて、もう遅いから今日はこの辺で帰るようにと言われました。 雑用から解放され... 続きを読む

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思い出したトラウマ

この前唐突に思い出したトラウマ。今まですっかり忘れていた。つまらないかもしれないけど、聞いてほしい。 俺がまだ生まれて間もないころ、両親と兄は今住んでいるマンションに引っ越してきた。マンションが建てられてからそれまで、その部屋を誰も使っていなかったらしく、庭にはたくさんの猫が住み着いていた。 話は変わるけど、俺が3~5歳位の時にマンション内で、猫が何匹も殺されるという事件があった。率直に言うと、それの実行犯が俺の兄貴。休日に俺が庭で遊んでいたところ、どういう経緯でそうなったかは忘れたが、庭の... 続きを読む

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トンじい

では私が体験した実話を投稿します。これは紛れもない事実であります。 私の出身地は、古くからの部落差別の残る地域でした。当時わたしは小学生でした。部落差別があるといっても、それは大人の世界での話で幼い私には差別などわかりませんでした。子供同士は、どこの地区出身かなど関わりなく仲良くなりますし、大人達は罪悪感があるのか子供達の前では部落の話を避けているふしがありましたので、普段の生活で意識することはあまりありませんでした。 ただ「○○地区のヤツは気が荒い。あまり仲良くなるな」ということは言われた... 続きを読む

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べっ甲飴

私がまだ小さかった時に体験した実話。 ある夏に近所の神社の縁日でたくさんの屋台が出ており、そこで『べっ甲飴』の屋台が出ていました。飴は小さくてまるい物という認識しかなかった私は、色付きガラスの様なべっ甲飴とむせ返る様な飴の甘い匂いにわくわくしました。 一緒にいた両親は『綺麗ね』とは言うが、『虫歯になってしまう』『こんな大きいのは食べ切れない』などの理由で買ってはくれず、べっ甲飴にすっかり魅了された私は次の日から毎日屋台を一人で見に行っていた。 数日続いた縁日の最終日になり、その頃には顔... 続きを読む

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ボーンコレクター

俺も墓石作ったり砕いたりする仕事してる。んで、作業の中で一番気味が悪いのは『骨上げ』っていう作業。新しい墓に骨を移す作業なんだけど、古墓だと土葬が多いからたまったもんじゃないよ。まだ髪が残ってる骨とかあるからね。たまに、桶に引っ掻き回した後も残ってたりするし。俺らがよく仕事で行く墓地は、普段はほとんど人がいないのよ。夜になると車も絶対通らない場所なんだ。 四年前ぐらいかな?いっつも夕方になると、1人だけ若い兄ちゃんが来てて、深々と帽子かぶって、その服どこで売ってんの? って聞きたくなるピチピチの黒... 続きを読む

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