これは確か、俺が小四の頃からの話。(今から8年ほど前) 小4のある時に、両親が離婚をすることになった。 離婚した理由は今も知らないんだけど、その時の母親は、 「お父さんはお母さんを人間扱いしてくれないの!」 と言っていた。 離婚の日に至るまで、何度も何度も聞いた台詞である。 何故かというと、これは夫婦喧嘩の度に母親が必ず口にする言葉だったからだ。 当時、家族は俺、兄、妹、父、母、祖母、祖父(仕事の関係で別居)の計6人だった。 現在は母親のみが実家に帰る形になったため(祖父母は父の両親)5人家族だ。 当時、... 続きを読む
深夜の倉庫
3年ほど前の事です。 当時、私は倉庫会社の配送担当をしていました。 その日は仕事が終わってから仲間と一緒に飲みに行き、その後2軒3軒と飲み歩くうちに、気が付くと終電は無くなっていました。 翌日は早朝から積み込みと配送があったので、私は会社に泊まることにしました。 倉庫の横にある事務所の2階に休憩室があり、早番や遅番のドライバーは、そこで仮眠を取ることが良くありました。 ただ、深夜には「出る」という噂があって、そこで夜を明かす人はほとんどいませんでした。 その噂のことは知っていたのですが、生まれてこの方、怪... 続きを読む
羽田発小松行きの空路
つい先月の話なんですが、出張で羽田発小松行きの空路を利用した時のこと。 この空路はたった1時間で到着してしまうので、離陸・着陸以外のまっすぐに飛んでる時間が、30分ほどしかありません。 普段は搭乗中のトイレを我慢しているのですが、その日はどうにもお腹が痛く、その30分の間にトイレに行きました。 用を足し手を洗っていたところ、突然がくんと機体が下がり、一瞬ゼロG状態に。 慌てて手摺りを掴んだので無事でしたが、かなり大きなエアポケットのように感じました。 それにしては搭乗客のざわめきが無かったので、少し奇妙に... 続きを読む
テレホンカード
俺は小学4年から3年間くらい、テレフォンカード(以下カード)を集めていた。 集めていたといっても、登下校時に電話ボックスの中に落ちている、使用済みのカードを拾っていただけなんだが……。 ほとんどが使用済みで、たまに1・2度数残りがあるカードがあった。 当時は携帯電話はおろか、ポケベルすら普及していなかったため、通学路にはたくさんの電話ボックスがあり、平均すると毎日3枚程度拾っていたような気がする。 夏だったと思うが、電話ボックスの中を見ると、奇妙なカードが落ちていた。 白地に青っぽい文字で『○○店の右側』... 続きを読む
せこの子
ひいじいさんが体験したことです。 昭和初期の話。 ある夜、じいさんが村の寄り合いが終わり、家へ帰宅していた。 山道を下り帰宅するのだが、途中小さな寺がある。 かねてよりその寺の周辺には、『物の怪』が出るとの噂があったのだが、じいさんは漁師で腕力に自信があったコトもあり、平気で暗闇の中ランプ片手に歩いてたらしい。 やがて寺の石垣が見えてきた頃、ふと見ると、目の前を小さな子供がチョコチョコと歩いている。 じいさんは 「おい、お前は何処の子かァ?」 と呼びかけてみたが、その子は目の前にいない。 ハっと見やると、... 続きを読む
最近のコメント