自分からしたら洒落にならないくらい怖い事があった。 3年くらい前だったか、実家が老朽化したから解体した時に、業者から 「なんか、床下から出てきたんですが……」 と、筒状の箱を渡された。 その晩、家族で、なんだろうね?って箱を調べる事になったんだが、奇怪という言葉がお似合いな箱で、円の直径は13センチ、長さは22センチ、桐で作られていてメガネケースの様だった。 箱には和紙が貼られていて「シジマノカミ」と書かれていた。 しじま? なんだろう……というかこの箱どうやって開けるんだ? その箱がまったく不可解なのは... 続きを読む
漁村の出土品
海の話です。 貧しい漁村では、副業で農業も行っていました。 狭い裏山や段丘の上などを開墾して、すこしでも食料や換金品を得ようと努力しました。 その漁村でも、近くにあるまだ未開梱の段丘をひらいて、畑にしようという話になりました。 標高の低い段丘面からは、素焼きの壺や磁器の破片がたくさん出土していたそうです。 そのままでも使えるような完全な素焼きの皿などが出土して、実際、生活に使っていたようです。 今考えると、おそらく歴史時代の遺跡だったのでしょう。 その時に開墾したのは、より高いところにある段丘面でした。 ... 続きを読む
引越し先の天井裏
これは友人に聞いたとかではなく、マジに俺自身が体験した話。 バイトで知り合った友達が、引越しをするというので手伝った。 そいつは一人暮らしで荷物もそんなにないし、引越し先も元の家から車で30分くらいの距離な上、俺もそいつも引越しの経験が有るので段取りは大体解っていたから、要領よく済ませることができた。 レンタカーを借り、朝から始めて夕方にはほとんど終わっていた。 その日はそいつの新居に泊まるつもりだったので、外で飯を食った帰りに酒を買ってきて、荷解きしたり駄弁ったりしてたが、昼間の疲れが出たのだろう、10... 続きを読む
扉の隙間
昨夜のことです。 ベッドで上体を起こして携帯を弄ってたら、突然足元で寝てた猫が起き上がって扉に向かって威嚇を始めました。 見てもそこには何もなく、手元に視線を戻したんですが、視界の端にある扉の少しだけ空いていた隙間に子供の顔があったんです。 慌てて視線を向けてもなにもなく、けれど視線を外すとそこにいる。 ホラー映画に出てくるような真っ白い血の気のない顔で、両目のあるべき箇所は真っ黒でした。 床からほんの少し上に、顔だけが浮いてこっちをじっと見てました。 どうしようと思いつつどうしようもなく、ちらちらとたま... 続きを読む
予備校の寮
おれは予備校の寮生だった(今はなき偏差値40からの大学受験慶応進学会w)。 さほどボロではないが廊下をはさんで勉強部屋と寝室という特殊な構造だったな。 いずれもたたみ3枚分のスペースしかなく狭かった。 寝室は日が当たらない部屋でつねにじめじめ。 窓はあったが開けても近くにトイレがあり、これはこれで空気の入れ替えもままならず辛い部屋だった。 さらに「鳩のフン公害」もあり、窓は完全に閉めていた。 なのでカーテンも閉めっぱなし。 ずっといたら病気になりそうな環境。 寮に入って2ヶ月、梅雨の時期に入った。 そろそ... 続きを読む
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