昔ね、友達と海に行った時の話なんだけど。 砂風呂をやろうとして、あんまり人目が多い場所だとちょっと恥ずかしいから、あんまり人気のないところで、友達に砂かけて埋めてもらったんだ。 顔には日よけのパラソルがかかるようにしてもらって快適だったし、すぐにウトウトし始めた。 その時、不意に誰かが近づいてくる気配がして 「オキテタラヤル」 と、若くはない女性の声でしゃべったのよ。 友達の声じゃなかったし、妙に抑揚が無いしゃべり方だった。 かなり眠かったから無視したんだけど、結局それきり声はかけてこなくて、気配もすぐ立... 続きを読む
ヨシユキ様
うちの地域では俺の母親が子供の頃あたりまで、男の子でも女の子でも3~4歳くらいになると必ずあやとりを覚えさせられた。 技は一種類だけで『蛾』と呼ばれるもの。 これはけっこう複雑な取りかたをするが、素早くできるようになるまで何度もくり返し練習させられたそうだ。 今は産業としては成り立たなくなっているが、ここいらは昔は養蚕が盛んで、集落の裏の山(400mほど)のなかほどに『蚕霊塔』と呼ばれる供養塔がある。 こういう供養塔は明治以降、製紙工場の近くに作られたのが多いが、裏山のはかなり古い時代のものらしい。 この... 続きを読む
遠泳
鳥取の海で今から10年か12年前かな? 冷静に考えたらありえない生き物みました。 確か小学校4年と6年にある臨海学校で鳥取砂丘? の近くだったのかなぁ……。 砂丘に行った覚えあるんだけど、砂丘の近くだったか覚えてないや。 泊まった民宿の名前は覚えてるんだけど……。 んでまぁ、とりあえず4年と6年に、うちの小学校は鳥取の海で泳ぐんですよ。 4年が600メートル、6年が1200メートル。 書いてて思いだしてきたけど、やっぱり6年生の時の臨海かな。 その年の海は、物凄い澄んでて、本当に底の方まで見えたんですよ。... 続きを読む
ピー助のタンポポ
あまり心霊と関係無いかもしれないけど……。 小さい頃、夏祭りで親に泣いてだだこねてヒヨコを買ってもらった。 私はその場で「ぴー助」と名前を付けた。 凄くかわいかったが、夏祭りで売ってる動物は大抵短命で、ピー助も例に漏れず一週間足らずで死んでしまった。 死んだ日はショックで学校にも行けず、ずっと家で一人で(親共働き)ピー助を抱いて泣いていた。 帰ってきた母が 「いつまでもメソメソしててもピー助は戻ってこないよ。早く泣くのやめて、うちの畑に埋めてあげな。そうしたほうがピー助も喜ぶよ」 と言うので、私はピー助を... 続きを読む
シチトウ
長い話になるので、何日かにわけて書き込むことになりそうなのでまず御了承下さい。 私の祖母は大変花が好きな人で、庭にはいつもたくさんの花が咲いていました。 私は小さい頃から花は好きなのですが虫が苦手で、家の中から庭を眺めることはあっても庭に出ることはほとんどありませんでした。 ある日小学校から帰ると家の中には誰もおらず、ふと庭を見ると祖母が花に水をやっていました。 誰もいない家にいるよりは……とそっと庭へ出ました。 祖母はすぐに私に気付き、めずらしいね、みたいなことを言いました。 私は、虫にびびりながらも好... 続きを読む
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