私には4年程前から付き合っている3歳年上の彼氏がいます。 彼には独特で変わった趣味が在り、時折その趣味の存在が私の恋心を萎えさせてしまう事があります。 彼の趣味とはオカルトです。 彼は幼少の頃から霊の存在を認識しており、研究して来たと言います。 私も子供の頃は心霊関係のテレビ番組を見たりはしましたが、ああいう物はテレビの中の世界であって、現実に持ち出す様な物ではないと思っていました。 でも彼はオカルト的な事を普段は話しません。 言わなければ、彼の趣味がオカルトだなんて誰も判らないと思います。 一部を除けば... 続きを読む
変わり果てた姉
これは五年程前に友人二人(仮にIとNとしておく)と俺で宅飲みをしていた時、オカルト好きなIが「怪談大会をしようぜ」と言って、それぞれが知っている話をしていた時にIから聞いた話だ。 ※古い記憶なんで細かい所はつじつまが合うように脚色してます。 Iは話をする前置きとして、 「これは俺の知り合いから聞いた作り話なんだが」 と言って話し始めた。 とある県のさらに田舎の集落に住んでいた男の子の話だ。 その子には祖父、父、母、姉の4人の家族がおり、それ以外に家には女中が3人と、寝泊まりしているわけでは無いが隣に住んで... 続きを読む
がしゃがしゃさん
じゃあ、うちの実家に居た幽霊の話。 通称『がしゃがしゃのおじさん』、『がしゃがしゃさん』。 基本子供にしか見えない。 中学生ぐらいから自然と気にならなくなる。 なんで『がしゃがしゃ』かというと、鎧を着てるから。(鉄ずれの音がインパクトに残るようで) 少なくとも爺様が子供の時にはもう居たらしい。 家に入った泥棒はとっちめたり、子供のお守をしてくれたり、延焼を防いでくれたりと、一見守り神のようながしゃがしゃさんだが、実はかなり恐がりでドジ。 テレビやラジオのようなものは慣れたらしいが、俺が子供の時は、カメラや... 続きを読む
山の牧場
この話は新耳の著者の一人、中山さんが本気の身の危険を感じて、十七年間活字化できなかった、っていう話です。 大学生の時、映画サークルの監督をやっていて、ロケ地探しに山に行ったと。 そこで、これまで気づかなかった、乗用車一台がぎりぎり通れるような狭い横道を発見する。 延々とその道を行くと台地に出てきた。そこには牧場らしきものがある。 しかし、人は誰もおらず、牛舎の鉄柵はピカピカで、排泄物を流す溝も藁一つ落ちていないことから、使われた様子がない。 牛舎の屋根を見上げると、半球形にへこんでいる。 トラクターは、車... 続きを読む
トラックと軽自動車
この前、東京から岩手の実家まで車で帰った。 深夜、高速降りて真っ暗な田舎の道を60Kくらいで走ってた。 他に走ってる車も無かったし、ダラダラってよりはトコトコって感じの遅さで。 途中、結構長いトンネルに入った。 入って直ぐにグオーン!て音が響いた。 パッとバックミラーを見ると、いつの間にか後ろにまっ黄色のライトの大きいトラックがいた。 ピタリと俺の後ろにくっついて煽ってる。 慌てて俺もスピードを上げて、引き離そうと思ったんだが、どんなにスピード出してもピタリと離れない。 何だよこいつ!と思ったが、トンネル... 続きを読む
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