やなり

少し長いです。 当方、九州の田舎出身。 で、その地域でよくある子供の脅し文句みたいに言われてた言葉が、 「夜に出歩くとやなりが通るよ」 「見つかる」とか「攫われる」とかじゃなくて、「通る」って表現が自分はとても不思議だった。 「やなり」というものについても近所の人たちに聞いたりしていたのだけれど、ほとんどわからないって感じで、人っていうか家によって「やなり」に対しての考え方も違った。 それ自体知らない家もあった。 悪いものだったり、良いもの(危害は加えない)だったり様々すぎて幼心に 『これはただの地域特有... 続きを読む

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自転車で飛ぶ

おそらく地球人ではない人と、自転車で高速で空を飛んだことがあります。 とは言っても、これだけだとただの電波なので、詳しく書こうと思います。 小学4年生のとき。 近所の公園で友達と遊んでいたら、アメリカの青春映画に出てくるような、いかにも好青年という感じのお兄さんが自転車を押してニコニコ笑いながらこちらに向かってきた。 外国人が物珍しかった私たちは、彼を取り囲んで色々と質問責めにした。 彼も日本人並みに日本語が上手くフレンドリーだったので、すぐに私たちの人気者となった。 これが彼との出会い。 彼の存在はだん... 続きを読む

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シロちゃん

以前震災直前に猫らしきものに助けられた話を書いたものです。 続報らしきものが出てきたので再び。 親戚の結婚式があったので田舎に戻っていたのですが、その席で年の離れた従兄弟が話題にしたことです。 私が幼いころ、シロちゃん(仮名)と言う架空友達が私にはいたそうなんです。 子供の頃ってこう、一人遊びのようなものをすると思うんですが、その上で架空の友達を作っていた……的な。 特にうちは一人っ子な上に両親は共稼ぎという家庭でしたから、一人の時間が長く、そういった一人遊びをしていたのだと思います。 ただその相手がやけ... 続きを読む

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品揃えのいい古本屋

俺は小学生の時(から高校までずっと)遠くの私立の学校に電車で通ってたので地元に友達って一人もいなかったのよ。 んで、両親は共働きだったんで、毎日親が帰ってくるまで俺は家で一人で遊んでたんだ。 つっても、一人で遊べるようなおもちゃなんてほとんど持ってなかったし、何してたかっつうと、ずうっとマンガ読んでたのね。 うちの親はファミコン禁止にしてたくらいで、マンガもほとんど買ってはくれなかった。 だけど月の小遣いに500円と、あと小1の頃から片道1時間超かけて通学してたから、途中でのど渇いたらジュース買っていいっ... 続きを読む

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ツンバイさん

これは俺が小学5年生だった時の話だ。 当時俺の通っていた学校では『心霊写真』を撮影するのが流行っており、俺のクラスの何人かも使い捨てカメラを持って放課後の校舎で幽霊が出そうなところを撮影しながら探索する遊びをよくしていた。 もちろん何処を撮っても心霊写真なんか撮れないし、放課後の校舎をいつまでもウロウロしていたって先生に怒られるだけなので、単に怖いもの見たさというかスリルを友達と共有したかったのだと思う。 そんな遊びも時が経つにつれて自然と廃れていったのだが、俺と2歳年下だった弟(同じ学校の3年)は写真撮... 続きを読む

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