蛇憑き

去年亡くなった妹の話。 俺の実家は代々蛇憑きの家で、家の下で10年修業に耐えた白蛇は蛇神になる。血筋のある人たちは殆どが強い霊感を持ってる。俺もその1人で、人に繋がる『縁』を結んだり切ったり出来る。 妹が14歳の時 、何かに目を取られそうになった時に幼少期に助けた白蛇の霊が護ってくれた。その後もずっと護ってくれていたらしいが、居心地が良かったとかで20歳になっても離れず、23歳の時に蛇神が悪霊になり始め、ずっと妹の中に居たいが為に殺そうとした。怖くなった妹は、実家に帰りお祓い出来る祖母の兄弟... 続きを読む

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オエビスサン

私の父方の祖父は今年で齢90近くになるが、今でも現役の漁師だ。年一度、盆に九州の祖父の家に遊びに行った時は、祖父と一緒に沖に出て釣りをするのが今でも恒例になっている。 私が小学5年の夏休みに、初めて祖父の家に遊びに行った時のこと。釣りをしようと祖父の舟で、二人だけで朝方の5時に港を出て、とっておきの漁場に向かう。数十分して漁場に着いたので舟のイカリを降ろし、仕掛けを作って海に竿をおろす。 早起きしたせいかうつらうつらと眠たくなってきた私は、祖父に「何か面白い話しをしてくれない?」とお願いした... 続きを読む

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16歳になると

15年ぐらい前にNHKで見たレポートで、瀬戸内海のとある島ではいまだにある風習が続いていて、それはその島の子供が16歳になると、絶対にセックスをしなくてはならないものでした。 ルールはこう。その祭りは一定期間内に行われるもので、祭りになると男・女それぞれ3~4人同士でとある家に集まり、3日ぐらい共同生活を続けます。そこで気の合う同士で事を行うのですが、選択権があるのは男子だけで、指名を受けた女子には拒否権がありません。可愛い1番人気の子には、当然、バッティングもあり得るのですが、そうなると親同士の... 続きを読む

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石碑に近づくな

もうウン十年も昔の体験なので、記憶違いや思い違いもあるんだろうけど、子供のときに幽霊を見たかもしれない。 母親の実家は、某県の山間の村なんだ。なんか村全体が顔見知り、親戚って感じの小さい村。夏休みになると、父親が運転する車で祖父の家に泊まりに行くのが恒例だった。内気な性格だったから、村で友達を探すようなことはせず、ひとりで遊んでいた。イワナ?みたいな魚も釣れる小川もあったし(川の主がいるから駄目だって怒られたけど)、田んぼもめずらしかったし、山も虫とかいっぱいいて、ひとりでも十分楽しめたんだよ。 ... 続きを読む

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補陀落渡海

南海の最果てに常世の国を求めて……補陀落渡海(ふだらくとかい) 微妙にスレチだが、ニライカナイつながりで取り上げておきたい。奇習……というと、当時の人の切実な願いを愚弄することになるので、オドロオドロしく語るつもりはない。 和歌山県那智勝浦に補陀洛山寺という天台宗の寺がある。補陀落渡海の発祥の地とされた根本道場だ。紀伊山地の霊場の1つとして世界遺産に登録されている。 補陀落渡海とは、南海のかなたには補陀落浄土(常世の国・あるいはニライカナイを指したのであろう)があるとされ、平安から江戸... 続きを読む

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