昔の話だけど。洒落にならない系。 近所の所謂『解体屋』が、怪しげな商売を始めた。 曰く「人形供養します」。 神社仏閣に関わりなんて無いくせに適当な寺の名前を語って、人形を引き受けて供養してもらうと客を募っていた。 時代的にゴミの分別が言われ始めていた時期で、本職もあまり人形を引き受けたがらなくなった頃の事、ソコソコ繁盛していたようだ。 解体屋のヤードの隅には、雨ざらしでねずみ色に変色した人形やぬいぐるみがこんもり山を作っていて、かなり不気味な光景だった。 供養するなんて言いつつ、結局は他の廃材と一緒に砕い... 続きを読む
しずかちゃん
八年程前のある日、妹の部屋に用事があって二階の廊下を歩いていると、階段を降りていく背中が見えた。 髪と白いスカートの端しか見えなかったが、妹が下に降りて行ったかと思いながら部屋のドアを開けると、妹がテレビを見ていた。 うちは母子家庭の三人家族で、母親は仕事中。 狐につままれるってこんな感じかと思いながら、妹に下に降りて行った子の話をすると、 「あー、たまに見るよ」 とあっけらかんと言う。 怖がりな妹がアッサリ言うので、悪いものじゃないんだろうと思ったが、もしかしたらテレビを見ている妹の方がお化け? または... 続きを読む
玄関前の粉
怖い思いをして実害もあった話。 夜遅くに仕事から自宅のマンションの部屋に帰ったら、玄関の前に粉が落ちてた。 なんだろうと思って屈んだところ、玄関ドアの異常に気づいた。穴が空いてた。 爪楊枝が2本入るくらいの小さな穴で、位置的には腰くらいの高さ。貫通はしてない。 粉はその穴の下に落ちてる。その穴を開けた時の粉末みたいだった。 しかもよく見たら一つじゃない。蝶番の近くと膝くらいの高さに一つずつで合計三つ。 ピッキングか何かだったら怖いと思ったけど、部屋は無事だし、その日はチェーンロックして就寝。 残業で疲れて... 続きを読む
姪っ子の出来心
3年前、俺が高校生のとき、友人から聞いた話。 友人と、その兄夫婦と、姪っ子で山陰の海に遊びに行ったらしい。 海の家とかある海水浴場から少し離れた 人の少ない穴場の砂浜に、その年も行ったそうだ。 泳いでいると、姪っ子(確か6歳くらい)が 「お兄ちゃーん(友人)こんなとこにおもちゃがあるでー」 とか言うので行ってみると、岩場の影に、花束やジュース、おもちゃがたくさん供えてあり、線香の燃えカスなどもあったらしい。 「触ったらダメだよ」 と友人は注意した。 兄夫婦もそれに気がついて、なんだか、新しいお供え物に、み... 続きを読む
鎌倉の改修工事
俺も鎌倉で改修工事した事あるんでカキコ。 >>377とは別人なんであしからず。 俺が携わったのは、築100年以上で何世代にもわたって改修工事をしてきたもの。 古く増改築を繰り返しているので、図面も残っていないし、形は不自然。 まずは図面を起こすところから始める。 図面にしてはじめて気が付いた、家の中心部に不自然なデッドスペース。 家の人も把握していない。よく、階段の下に何もない空間などがあるケースはあるが、 中心部の、なにも絡みがないスペースが、収納としても使われていないのは不自然だった。 施主との相談の... 続きを読む
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