田舎

百鬼夜行の足音

多少、文章がおかしいかもしれないけど、思い出しながら書くんで許してくれ。 三年ほど前の実話。 うちの父方の実家は田舎の旧家なんだけども、特に怪しいものはなかったわけ。 いや、都会には無いような神棚とかはあるけど、別に珍しくもなんとも無い物だしね。 俺も幼少の頃からよく行っていて、普段は触れられない自然に大はしゃぎしてた。 都会にはクマゼミ?が多いんだけど(ていうかこれしかいねーw)田舎ではレアで、現地の子供とかに「めずらしくもねーよ」なんて講釈たれてた記憶がある。 最後はそんなやつらに混ざって真っ黒になっ... 続きを読む

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鬼百合の天ぷら

夏休みに嫁の実家に遊びに行った時の事なんだが、田舎なので何もする事がなく義父と居間でテレビを見ていたら義母が気を利かせてビールとツマミを持って来た。 まだ昼を過ぎたばかりだったが、義父は当たり前のように 「さあ、やろうや」 と笑顔でビンを傾ける。 俺も好きな方なので 「いいっすね、じゃ僕が」 とビンを奪って注し返す。 ツマミを見ると何かの天ぷらだった。 「鬼百合よ。家のすぐ裏に生えるの」 と義母が言う。 天つゆに浸けて食べてみた。 少し苦いが美味い。ビールとよく合う。 ビンが一本空いたくらいでもう天井が回... 続きを読む

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変わり果てた姉

これは五年程前に友人二人(仮にIとNとしておく)と俺で宅飲みをしていた時、オカルト好きなIが「怪談大会をしようぜ」と言って、それぞれが知っている話をしていた時にIから聞いた話だ。 ※古い記憶なんで細かい所はつじつまが合うように脚色してます。 Iは話をする前置きとして、 「これは俺の知り合いから聞いた作り話なんだが」 と言って話し始めた。 とある県のさらに田舎の集落に住んでいた男の子の話だ。 その子には祖父、父、母、姉の4人の家族がおり、それ以外に家には女中が3人と、寝泊まりしているわけでは無いが隣に住んで... 続きを読む

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風車の村

僕がまだ小学生の時分。 おそらく中学年だったろうと思う。 夏のある日、車での家族旅行の帰り、どうやら道に迷ってしまったようなんだ。 見当違いの見知らぬ土地で日も暮れ、どこか奥まった集落に行きついた。 なんとか一軒の民宿を見つけ、両親と僕ら兄弟は一も二もなく宿泊を決めた。 その日の夜はあまり記憶にない。 疲れていて早々に寝てしまったのだろう。 夜が明けて、両親と僕らは朝食を済ませた後、散歩に出かけてみた。 迷い込んだとはいってもせっかくの旅先だ。 旅館を出てすぐ坂道が見える。 両脇には民家の並ぶその坂の上に... 続きを読む

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家系

島根の田舎の話です。田舎の中の田舎って事ですね。 山間で鮎も採れる母の実家。 小学生になったばかりの自分は夏休みにそこに来た。 虫も沢山いたし、川とか綺麗で流れの浅い、緩やかな水辺で時間を過ごしたりした。 一番のお気に入りの場所は神社に流れ込む小さな小川があって、その畔に雨宿り出来そうな小さな祠がある広場。 ばあちゃんが手入れして、たまにお供え物を持って行かされたりしてた。 夏休みの間事情があってずっとこの田舎にいたんだ。 で、二週間位して、近所の友達も少ない事もあって、ある日凄い退屈になった。 で、思い... 続きを読む

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