小学生だった時の話です。 実家は秋田。 田舎なんで家も庭も広いんですよ。 庭には御稲荷さんの祠があります。 ある日、俺が寝ていると夜中にむっくり起きて廊下をぴょんぴょん跳ねる、奇声をあげる。 親と祖父母が何事かと思って起きてきて、親父が俺を取り押さえたら、ぱったり居間で寝たそうです。 意識は多少ありました。 なんか、川の真ん中にある祠?かなんかから大きい何かと小さい何かに交互に押さえ付けられる幻覚?と、弟の泣き声だけ覚えがありました。 その後も1時頃になると夜中になるとむっくり起きだし家中を走り回る。 や... 続きを読む
心霊
ノック
まだ10代のころ、生まれて初めて一人暮らしをした。 住み始めて3~4ヶ月経った頃、夜中にトイレに行くと、玄関のドアを「トントン」叩く音がした。 ちゃんとインターホンもあったんだけど、気付かなかったのかな?と思い、玄関ドアの覗き穴を見ると誰もいない・・・ そのときは気のせいかなと思って、そのまま寝た。 そんなことはすっかり忘れて数か月、私は深夜のバイトを始めた。 ある日、深夜に帰宅して玄関で靴を脱いでいると、また玄関のドアを「トントン」と叩く音がした。 覗き穴を見てみると誰もいない。 ドアを開けてみても誰も... 続きを読む
地方の古着屋
前に叔父から聞いた話を紹介したいと思います。 おそらく二、三十年前、叔父が様々な地方を巡って仕事をしていたころ、ある地方都市で一週間、ビジネスホテルで生活しながら働くことになった。 叔父はそのホテルの近くに、変わった古着屋が建っているのを見つけた。 そこは一階が古着屋、中の階段を上がった二階がレコード屋になっている店で、二階に中年のおじさん、一階に若い店員がいたという。 店の雰囲気から、中年のおじさんの方が二つの店の店主らしい。 どちらも古びた洋風の内装とやや暗い照明で、扱っている品とはギャップのある、レ... 続きを読む
花魁淵
塩○市の奥地、花魁淵に来ていた。 今は深夜1時過ぎ。 まだ少し昼の暑さが残っている。 この場所は、関東の西では有名なスポットだ。 戦国時代、武田信玄の軍資金源となった「黒○の金山」が近くにある。 武田氏滅亡の折、この金山の秘密を守るために、五十人以上居た近くの遊郭の花魁を集め、張り出して設置した舞台もろとも、川に丸ごと沈めて皆殺しにしたという場所だ。 最後まで読むと祟られるという、碑看板の近くに止めて、車を降りた。 今回のメンツは、いつもの通り嬉々としてツアーを取り纏めたモリヤマくんを筆頭に、男3人(モリ... 続きを読む
裏拳ジジイ
高校のときの話です。 僕は、学力の関係から地元の高校には行けず、電車で隣町の高校に通っていました。 ある朝、いつものように地元の駅へ行くと、たくさんの人が行き交う雑踏の向こうの方から真っ赤なシャツを着た、60歳くらいの、頭のハゲたおじいちゃんが歩いてきました。 最初は赤いシャツに目が行ってたのですが、すぐに、そのジジイの目が空中のあらぬ方向を見て、まるで酔拳のような動きでこっちに近づいてることに気がつきました。 何か危険なものを感じた僕は、そのジジイを避けるように大きく左にそれました。 すると、そのジジイ... 続きを読む
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