子供の頃、家は流行らない商店で貧乏だった。 母がパートに出て何とか生活できているよう程度の生活だ。 学校の集金のたびに母親がため息をついていたのをよく憶えている。 別段、小学校、中学校は何とも思わなかったけれど、高校の入り、進学を考えた頃から両親と喧嘩することが多くなった。 私は大学に進みたかった。美大に行って本格的に絵を描きたかったからだ。 しかし進学するのに必要なお金など、どう考えても捻出できなかった。 毎日、昼のパート、夕方からのパートと掛け持ちで働き、くたくたになっている母親に、 「何で進学できな... 続きを読む
人物にまつわる怪異
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カビパン
小ネタを一つ。 私がまだ小学1年生の頃の話。 同じクラスに、給食のパンが嫌いで食べずに机の中に隠す男の子(O君とします)がいました。 そしてそれを1ヶ月くらい経ってもそのままにしておくものだから、机の中のパンがカビて異臭を放つまでになってました。 それをO君に言っても一向に片づけようとしないので、その匂いにガマンできなくなった私を含めたクラスの子6人(男女3人ずつ)で、O君の机の中のパンを引き出しごと先生の所に持って行って見てもらい、O君を注意してもらおう、という事になりました。 行動に移したのは土曜日の... 続きを読む
手を握る
私がまだ看護短大に通ってた頃の話を投下。 初投稿で乱文のうえ、怖くないかもしれないけど勘弁して下さい。 看護学生って看護助手として夜勤のアルバイトをする場合があるのね。 私は家庭の事情から親から仕送りをしてもらえる状況ではなくて、学費は奨学金でどうにかなったものの、生活費を稼がなくちゃならなくて夜勤のバイトの募集があった時、、真っ先に応募したんだ。 実習で行ってる病院だったこともあって、夜勤といっても実習の延長みたいな感じで深夜勤務の看護士さんと一緒にマターリ仕事してた。 ちょうど学校の実習は外科病棟の実... 続きを読む
地下鉄のエスカレーター
とある、ヨーロッパの国に留学してた時の話を。 まぁ言葉もままなら無い頃、よく日本人の友達を家に呼んで飲んでたんだが。 俺の家は屋根裏で、大き目の丸窓から地下鉄の出口が見える。 エスカレーターだけでモロに出口専用なのだが、怖いのは、たまに夜中過ぎに意味もなく動き始めること。 夜中なもんだから車どおりもなく、音が良く響いて「ブーン」ってなるんだが、これが怖い。 たまに丸窓から覗いて確かめるんだが、これが誰もいない。 まぁそんなことがたまに起こる程度だった。 ところがある週末、いつものように友達を呼んで飲もうと... 続きを読む
聞き耳の代償
3年前の事です、私は妻と長男3歳と温泉宿に一泊旅行に行ったのでした。 夕食前に大浴場で一風呂浴びて妻が出てくるのを長男と宿屋のお土産コナーで待っていた時の事です。 『家に火をつけるわよ……』 と言う声を聞いたのです。 ふと、私が声がしたあたりを見回すと男女が二人たっていました。 どうやら、女の人が男の人に言ったセリフのようでした。 私が聞き耳を立てると案の定、別れる別れないの痴話ゲンカをしていたのです。 私が野次馬根性を出してしまってもう少し聞きたいと耳を澄ますと、男の人が 「おい! 人が見てるだろう!!... 続きを読む
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