【ショートショート怪異譚(風習)】十柱神社、古井戸の厄除け、古い石の処理

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十柱神社

日本の各地に十柱神社(とばしら)と言うのがある。
大抵、日本書紀に出て来た神様だとかを祭っている神社で10人の神を祭るから、10柱というのだそうだ。
土木工事なんかの御利益があると言われている。

ただ近所の十柱神社は不思議なことに、祀られている神様の数が9つしかワからん。
というか、10番目は「来るもん」だそうだ。
あと火気厳禁で神事でも火を使うことは一切禁止されている。

ずーっと気になっていたんだけれど、先日ある工事関係の人からこの神社の秘密を聞くことが出来た。
実は10人目の柱とは人柱のことで、「とばしら」神社が火(ひ)を嫌うのは「ひ+とばしら」となる事を隠したいからでそういう事に気を使い、神経質になるぐらいぐらいにはその儀式は行われていたんだそうだ。
十柱神社の裏手を掘り返すとそのときに使った鉄器やらが過去の遺物として大量に出てくるはずだ。と。

394 本当にあった怖い名無し 2006/12/31(日) 01:00:06 ID:kzoowTrE0

古井戸の厄除け

幽霊屋敷みたいな古民家を取り壊すときに、いろいろあった。
いろいろは、「プププ、またそのパターンかwww」みたいな、怪談話見てる人なら一笑にふすようなことなので割愛する。

結局最後までトラブル多発の元凶、鬼門になったのは古井戸。
会社で現場組で
「ああー、やだなあやだなあ」
言ってたら、事務の兄ちゃんが、
「古井戸? それなら任せといて、いい厄除けがあるんよ」
みたいなこと言い出した。
んで、結局何するかと思えば、
梅と葦の絵を持ってきて、件の古井戸に投げ込んだ。
「これで『ウメてヨシ』なんだお( ^ω^)」
みんなずっこけた。

が、その後は何も起こらなかった。
彼の故郷(新潟上越)ではポピュラーな井戸埋めの際の厄払い方らしい。
ダジャレ厄除けでみんなの気分が和んで、プラセーボ効果みたいなのが消えたからなのか、マジ厄除けになったかは知らん。
霊感あるやつなんか居なかったからな。

241 本当にあった怖い名無し 2013/01/12(土) 21:40:09.40 ID:7DEOQCAe0

古い石の処理

山間部のお祭りって、普通のお祭りとはなんか違った感じがあるよね。

俺の祖母が日本の背骨にある街の出身だったんだが、そこの街(昔人口はそこそこ今では過疎地)では信仰の対象が石だった。
山の中腹に大きな一枚岩が祀られていて、小さい祠と共に長らく信仰の対象になっていて、年に一度その岩を削ってに少しづつ配る慣わしがあった。
配られるのは昔でいう長屋の大家?というか、ある程度家名が高い家に配られ、普通の人はその人の家に拝みに行くという風なもの。
もちろんその街のお祭りはご神体のお岩のもので、岩を削るのもお祭りの時だった。
新しい石をもらう時に古い石の処理をどうするか?
川に流したり山に返すのかと思ったが、そこの話だけは祖母が「20歳になってからな」と言って教えてくれなかった。
私はその真相をずーっと考えていて、そのせいもあって大学も民間信仰の学科へと進んだ。

そして先日、私の20のお祝いにその話を聞きにいくと、祖母は顔を赤らめながら、
「陰洗いっていってな、その岩神様は男だったので、家名が高い家の女衆が自分の陰に石を入れて、それを大岩の下に戻すんよ」
とキャーキャーいいながら教えてくれた。
陰(ほと)とはもちろん女性の陰部のこと。
そんな真相を10年も追っていた自分が小さく見えた。

229 本当にあった怖い名無し 2013/05/25(土) 21:18:48.42 ID:rjtMkZPcP

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コメント

  1. 匿名 より:

    掛詞、駄洒落ときて…シモw
    なんか、日本だな

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