子供の頃、家に友達がやってきて
「近くの林に探検をしに行こうぜ!」
と言ってきた。
その頃良くテレビとかで、探検物の奴を良くやっていたからそういう遊びが仲間内で流行ってた。
住んでるところがど田舎だったから探検するところは沢山あった。
俺も暇だったし友達と一緒に探検をしに行くことにした。
その林は周りを畑に囲まれた小さい林なんだけど長い年月が経っているせいか、そこだけこんもり盛り上がってる。
まるでちょっとした島。
子供が登るには大変で、何回も滑り落ちながらもなんとか林に登ることが出来た。
その日は暑い日で、林に入るだけで疲れ切ってしまい、木陰に入ってしばらくぼーっとしていた。
ふと、林の中央に眼をやると、林の中央の辺りに一本の白い花が咲いているのが見えた。
木漏れ日の光がちょうどスポットライトみたいにその花に当たってて凄い美しい光景だった。
「うわぁ……きれいだな」
と凄い感動して、しばらくその花を眺めてた。
「もう少し近くで見ようぜ」
と友達に言い、立ち上がって何歩か進んだ時だった。
急に友達が
「うわぁ!」
と半泣きの声をだして、走って林から出て行った。
友達が何で逃げ出したのか解らず、きょとんとしてしばらく友達の後ろ姿を見ていた。
でも何だか友達が必死に逃げてる様子を見ると自分も怖くなってきて、友達の後を追って林から出ようとしたときに、林の中央にある花をチラリと見てしまった。
それは花じゃなかった。
真っ白で異様に細い人の手だった。
それが地面からでていて、ユラユラと揺れていた。
自分もその林から逃げ出した。
189 本当にあった怖い名無し 2008/08/18(月) 15:51:49 ID:lpIVGUZX0
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