海には皆さんも御存知の通り、妙な生き物が沢山いるみたいですが、 その中の一つにであったという、父の話を一つ…… 「ようけ魚見てきたけど、いろんな海にはもっと凄いのがおるだらぁなあ。多分まだ100分の1も見てないけん」 と、苦虫を噛み潰したような顔をする父。 これは父が、自分が出会った最初で最後の魚(?)の話。 ある年のお盆も過ぎた頃、父と父の友人はイカ釣りに出かけました。 (もうこの頃は、同じ時刻に毎日行きます。だいたい夕暮れ前に出て、10時前後に戻ってくる) その日、父はいつもより早く帰ってきました。 ... 続きを読む
肉だるま
『猟奇エロチカ 肉だるま』というやらせスナッフビデオに出演している女優がいた。 その名を大場加奈子、25歳だった。 本職はコンピュータプログラマーで、酒が大好きで下北沢を一人で飲み歩くのが日課だったという。 そのビデオ内容は、彼女が普通のAVに出演するという設定の撮影現場のドキュメントを描くシナリオになっている。 だが、初めてのAV出演にSMとスカトロを要求されてしまう。 彼女はこれを強く拒否したため男優達にバットで殴り倒されてしまう。 頭が割れて血まみれになり、虫の息のままレイプされる。 そして男優達は... 続きを読む
島の過去
うちの父方の家は長崎のとある島にあって、議員さんも出た名のある家柄でした。 その家は絶対口外してはいけない過去がある家でした。 今は父方の家系にあたる人間は私しかおらず、私の父が家出(駆け落ち?)同然で東京へ出てしまい、家を継がなかった事と、父の死後、その家を取り潰してしまった為、今は断絶したことになります。 父は去年亡くなりました。 父方の親戚もいません。 だから、ここで書いても最早問題ないと思います。 それを知ったのは高校一年の頃。 その家へ遊びに行った時に、爺様から教えてもらいました。 この家は海外... 続きを読む
ユキオ
小学校のころ、俺のクラスにユキオ(どんな漢字かは忘れた)っていう奴が転校してきた。 小柄でハーフっぽい顔で、どことなくオドオドした感じの奴だった。 ユキオには両親がいなくて、爺ちゃん婆ちゃんと一緒に暮らしていた。 その辺の事情を先生は教えてくれなかったがユキオ本人から聞いた。 俺たちは最初のうちユキオをイジメた。 と言っても金脅し取ったりとかじゃなくて、すれ違いざま背中にエルボーしたり、筆箱をカッターで切ったり、集会の時にオナラをしたと騒ぎ立ててみたり、まぁ他愛もないものだったと思う。 それでも本人には辛... 続きを読む
集落
もう20年以上前、少年時代の話である。 俺は名は寅、友達は雄二と弘樹と仮名をつけておく。 あれは小学校六年生の夏休み。 俺達は近所の公園で毎日のように集まり、遊んでいた。 夕焼け空が真っ赤に染まりだした頃 「そろそろ帰ろうか」 と弘樹が言い出す。 片親で家に帰っても一人ぼっちの雄二は、もう少し遊ぼうやと俺達2人を引き止める。 門限に厳しい弘樹は 「ごめんな、また明日遊ぼうや!」 と言い帰って行く。 弘樹の姿が見えなくなると、決まって雄二は 「あいつ毎回付き合い悪いのー」 と愚痴りだす。 すっかり暗くなった... 続きを読む
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