震災にあった猫

実家が被災地にある。あの大津波のとき、地元では避難のサイレンが鳴った。うちの母親が猫を探したが見つからない。ぎりぎりまで探したようなんだが、家の中にはいなかった。外に出ていたらしい。うちの2階にある二段ベッドの上段まで波が来たみたいから、外にいたとしたら絶望的らしい。その夜、実家はプロパンガスによる火災で全焼した。地震津波による二次災害。本格的に猫は死んだと思う。 俺は被災地にいなかったので、両親の安否も二、三日確認できなかった。被災地は、報道もなかなか入れないような瓦礫の山ばかりだった。... 続きを読む

人気ブログランキング

魔除けの猫

就職で初めて一人暮らしを始めた頃、慣れない生活のせいか、どうもいつもダルくて辛かった。 寝ても熟睡できてないのか、目覚めた時に寝る前よりも疲れてる感じ。 ある日どうしても起きれなくて、体調不良という事で仕事を休んで寝てたんだけど、ドアの外で野良猫がンァーンァー鳴いててうるさくて眠れない。 その猫は引っ越しした当初からアパートの周りをウロウロしていて、俺が部屋のドアを開けるとすぐ入って来ようとしたりしてた。 多分、前の住人が置き去りにしたんだと思ってたけど、もともとペット飼っちゃいけないアパート... 続きを読む

人気ブログランキング

ねかぁねこ

突然ですが、僕の人生で唯一恐ろしかった話を書かせてもらおうと思います。 僕は、どこだかは言わないが、すごく田舎の出身だ。そして、僕の田舎にも洒落怖でもたびたび出ているような古い言い伝えのようなものがあった。それは「ねかぁねこ」と言う妖怪のたぐいの物でこんな話だ。 昔、ある僧侶が突然目が見えなくなったと言って騒いだことがあったそうな。僧侶に何故そうなったか聞いてみるとこう答えた。 ある日、歩いているとネコマタのような大きな猫が一匹、どこからともなく出てきて近寄って来たらしい。その猫は眼が... 続きを読む

人気ブログランキング

猫だけは殺すな

話下手なので恐怖感を煽る表現なんかはうまくできないのでもしかしたら全然怖くないのかも。ただ自分にとっては物凄い恐怖体験でした。どうか長文がだるい方はスルーして下さい。 去年の事、高知県の赤岡という町に行った。絵金祭りという祭を一度この目で見てみたかったというのが第一の理由。絵金祭りというのは祭の夜にろうそくの火で絵金の描いたを見て回れるという祭。 第二の理由と言うのは、まぁオカ板住人なだけにオカルト的な事が好きな自身を満足させるような事があると言うこと。率直な話自分は差別と言うのは好きではな... 続きを読む

人気ブログランキング

最後の添い寝

いい話ってほどではないけど…… 昔、猫を飼っていた。 それほど可愛がっても、可愛がってなくも無かった。 あまり愛想の無い猫で、ごはんが気に入らないと自分でぷいと外に狩りに行くような猫だった。 外ではいつも野良とまじって遊んでいて、家族以外の人が呼んでも絶対来なかったので知らない人は絶対野良だと思ったと思う。 学校の帰りに、外で遊んでるうちの猫を見かけて呼んだらニャーと鳴いて私のまわりを一回りしてから、また戻って行った。 夜になると布団にするりと入ってきて一緒に寝た。 北海道の冬は寒いので、猫... 続きを読む

人気ブログランキング