怪物

やなり

少し長いです。 当方、九州の田舎出身。 で、その地域でよくある子供の脅し文句みたいに言われてた言葉が、 「夜に出歩くとやなりが通るよ」 「見つかる」とか「攫われる」とかじゃなくて、「通る」って表現が自分はとても不思議だった。 「やなり」というものについても近所の人たちに聞いたりしていたのだけれど、ほとんどわからないって感じで、人っていうか家によって「やなり」に対しての考え方も違った。 それ自体知らない家もあった。 悪いものだったり、良いもの(危害は加えない)だったり様々すぎて幼心に 『これはただの地域特有... 続きを読む

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えんこう

これは古い私の身内の話です。 区別するためのHN入れときます。 私の亡くなった祖母から聞いた話だが、高知の大野見村で起こった事件です。 大野見村ってのは、四万十川の源流に近い所で、山と川しかないような寒村です。 うちの祖母が子供の頃、身内にY一って男の子が誕生したんですが、初めての跡継ぎでみんなに可愛がられて、いつも誰かがお守りをしている状態だったと聞きました。 今年の様に猛暑のある夏の日、山の麓の家にY一の母親(祖母の叔母)とY一(当時2歳前)が、農作業を終えて昼寝をしていたのですがウトウトしてる間に、... 続きを読む

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ネズミ

職場の先輩から聞いたお話です。 先輩の母親は東北出身で、子供の頃は夏になると避暑を兼ねて田舎に訪問していたそうです。 田舎では母方の祖母が独り暮らしをしていて、車で10分程度のところに長女夫婦が住んでいたそうです。 家は平屋の日本家屋で、天井裏をネズミが走り回るような築年数の古い家。 幼い頃は怯えていたネズミの足音も、小学生にもなれば都会のマンションでは経験できないことだとしておもしろく感じるようになってたそうです。 母親も祖母も慣れたものなのか「ああまたネズミだねぇ」なんて言う程度で気にする様子はなし。... 続きを読む

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池に棲む怪物

俺自身この事件(事故?)を全部知ってるわけじゃなくて、肝心の所を知らない。 もし俺より知ってる人がいたら、逆に教えてほしい。 あの時一体何があったのか。 今から14年程前、夜な夜なバイクで峠に走りに行ってたんよ。 場所は大阪と奈良の境にあるH道路ってとこ。 そこで知り合った人に起こった話なんだけど。 知り合いって言っても「ああ、あのCBRに乗ってる人か」ってぐらいの知り合いで、あんまり話したこともなければ名前も知らない。 当時はそんな知り合いがいっぱいいたよ。 で、ある日、そのCBRの人の事で変な噂を聞い... 続きを読む

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長い豚の肉

15年くらい前に爺ちゃんから聞いた話。(うろ覚え) 爺ちゃんは日中戦争でシナに配属されてたんだけど、太平洋戦争が始まって南方に派遣されたらしい。 その時の南方の島(オセアニア周辺か?)での話。 爺ちゃん達の支隊が島を調査していると、現地民の集落を発見。 おそるおそるピジン・イングリッシュで話しかけてみると、通じたので一安心。 現地民は好意的で、お祭りを開いて歓迎をしてくれると言う。 日本軍は南方では漁を教えたり、畑を作ったりしていたので、原住民から歓待を受けることは結構あったらしい。 (なんか来訪神信仰と... 続きを読む

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