山で出会った子供と爺さん

20歳ちょっとだったか、まだ実家でぷーたろーやってた時。 ウチは物凄い田舎で、家のすぐ傍が森とか山みたいな所だったのよ。 そんで何もやる事ないし、家にいたら親がグチグチうるせぇから、そういう場所をうろついてた。 その時期何かもう何もやる気なくて、どーでもいーやーって感じで、山道登りながら自分の事を考えてたら、いつの間にかいつも歩いてる山道から逸れて、道無き森を彷徨ってた。 今のオレなら絶対取り乱してたけど、その時は別に死んでもいいやって気分。 しばらくふらふらしてると、何か細い道っぽい所に出て、藁のテント... 続きを読む

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山は光る

生まれてずっと育った場所があってさ、まぁ田舎のテンプレと言うか、山川海のぼくの夏休みみたいなね。 昔話や土地神様みたいな話ってのも特にない所でさ、あるとすれば、どこのどこのお坊さんがここを本山にお寺開いて~。 まぁ古い寺がある所はどこもそんなもんだろう。 その山ってのが先祖代々うちの持ち物なんだが、うちが開祖の子孫……てわけでもなく、まぁ持ってるとは言え全体ってわけでもないしねw 山の中にある御堂はお寺さんのものだし、春の山開きの日に参拝はするくらいだ。 よくある○○様の怒りが、なんて話もないし、祭りもす... 続きを読む

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林の音

あんま怖くないけど小さい頃に体験した話。 俺の実家はドがつく田舎で、四方八方たんぼやら山やらに囲まれている。 お盆の季節になると仏壇にお供えするしきびって植物を採るために、近くの山までじいちゃんが取りに行くんだけど、幼い俺はその機会によくじいちゃんに山に連れていってもらっていた。 その山ってのがほんと険しくて、道はあるっちゃあるんだけどものすごく狭い。 しかも急で険しいし植物が生い茂っていて視界が悪い。当然舗装なんてされてないから石がごろごろ。 じいちゃんはそんな山道をバイクで登っていった。 車で行きたい... 続きを読む

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イノシシの贈り物

俺が2年くらい前に体験した話。 俺は休日サイクリングするのが好きで、家が川沿いにあるので、よくその川を上流に向かってサイクリングしてたんだ。 でも、最近の川ってどこも塀と柵があるじゃない。 しかもいきなり地下に入ったりするから、単純に川沿いだけを狙って走っていた俺は、かなり入り組んだ道を走ってたんだ。 5時間ほど行くと塀なんかがなくなってきたんだが、水量からして支流の方を辿ってしまってたらしい。 小川みたいな綺麗な川が遠くに見える小山に続いてたんだ。 じゃあ小山まで行ってみようと思って、更に走ること1時間... 続きを読む

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筍狩り

318では単なる思い出話を書いてしまって恐縮なので今度こそ。 とは言え大して恐くもないけど、体験した本人(俺)は本気で恐かったという話。 地元に、道内ではほんの少し有名な山菜スポットがある。 発条(※ぜんまい)やら何やら、中でも筍が大量に採れる事で、地元の人間に人気が高い。 俺は自衛隊員の親父の趣味に影響されて、毎年シーズンになると、二人で連れ立って筍狩りに出向いていた。 その日は朝からの快晴もあってか、妙に気分が高揚していた。 親父は休日出勤と言う事で、今回は車での送り迎えだけを頼んだ。 早朝、道脇の入... 続きを読む

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