謎の巨大衛星「X00639」

全長50メートルの巨大物体が、赤道上3万6000キロの宇宙空間に浮かんでいるのを、日本スペースガード協会(理事長・磯部国立天文台助教授)が発見した。同協会が昨年12月に導入した反射望遠鏡のテストで見つかったもの。
米国の軍事衛星と推測されているが、そんなに大きな構造物をどうやって打ち上げたのかも関心を呼んでいる。

この物体は、放送用の衛星などがひしめく静止軌道上(高度3万6000キロ)にあり、東経120度ほどの位置にじっとしている。同協会によると、物体の明るさは7―10等で変動していることから、形はいびつであることが判明。
最大の明るさから、全長は50メートル前後と推測された。また位置がまったくずれないことから、常に姿勢制御されていることも判明した。

同協会によると、米空軍は1980年代から衛星を使った国防システムを計画。
打ち上げる衛星の中には、巨大な電波望遠鏡も含まれており、発見した物体はそのうちの1つとみられる。電波望遠鏡では、雲で覆われている時や、夜間でも、地表や海上を移動する物体を監視できるとされるが、軍事機密のため詳細は不明。

天文研究者らで作る同協会は、岡山県美星町に観測施設を持ち、静止軌道上の宇宙ゴミや地球に接近しそうな小惑星を監視している。欧州にも同様の組織があり、やはり米国の軍事衛星らしき謎の物体を10個ほど見つけているという。

磯部理事長は「このような巨大な衛星をどのように上げたのか興味あるが、軍事設備なので知る方法がない」と話している。

読売新聞

静止軌道上の巨大(約50m)活動衛星

明らかになったのは、これまでに観測されているべきはずの巨大な静止軌道物体である。

2001年12月に美星スペースガードセンターに口径1m望遠鏡が設置された。残念ながら、設置当初は光学系の調整が十分ではなく、星像がかなりいびつに広がっていた。また、モザイクCCDカメラも付いていなかったので、Apogee 10カメラを取り付けてテスト観測を行っていた。そして、たまたま向けた方向に写っていて、これを美星スペースガードセンターの観測天体順番号でX00639と付けた。
光学系が十分調整されていないために、その物体が何か明らかではなかったが2時間あまりの観測の間、高度・方位角がほとんど変わらないので、静止衛星であることが判明した。

この未知物体は、8等級という明るいもので通常の物質でできているとすると、有効直径が40m前後の巨大な構造物である。このような大きな静止衛星であれば、当然NORADのカタログに出ているはずであるが、そのような人工衛星は載っていなかった。中野主一が12月21日の観測データから求めたところによると、この静止衛星の軌道は軌道傾斜角4度,軌道離心率0.00163,公転周期1435.76分である。

カタログに出ていない巨大静止衛星として可能性があるのは、軍事偵察衛星である。そのような試みで公表されているものは、アメリカのもののみである。アメリカでは、1960年代からそのような衛星計画があった。恐らく、これらの内の1つが今回、美星スペースガードセンターによって検出されたX000639に当たっているのではないだろうか。驚かされることは、このような巨大で、しかも静止軌道においても明るく、アマチュア天体観測家でも楽々見つけることができるものが、誰にも見つからずに来たことである。


静止軌道上の巨大(約50m)活動衛星 日本スペースガード協会

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  • 名無しさん

    太陽電池パネルなら打ち上げ時は折り畳んでコンパクトになる、別に不思議じゃ無いと思うが。

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