318では単なる思い出話を書いてしまって恐縮なので今度こそ。 とは言え大して恐くもないけど、体験した本人(俺)は本気で恐かったという話。 地元に、道内ではほんの少し有名な山菜スポットがある。 発条(※ぜんまい)やら何やら、中でも筍が大量に採れる事で、地元の人間に人気が高い。 俺は自衛隊員の親父の趣味に影響されて、毎年シーズンになると、二人で連れ立って筍狩りに出向いていた。 その日は朝からの快晴もあってか、妙に気分が高揚していた。 親父は休日出勤と言う事で、今回は車での送り迎えだけを頼んだ。 早朝、道脇の入... 続きを読む
山や森にまつわる怪異
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山の牧場
この話は新耳の著者の一人、中山さんが本気の身の危険を感じて、十七年間活字化できなかった、っていう話です。 大学生の時、映画サークルの監督をやっていて、ロケ地探しに山に行ったと。 そこで、これまで気づかなかった、乗用車一台がぎりぎり通れるような狭い横道を発見する。 延々とその道を行くと台地に出てきた。そこには牧場らしきものがある。 しかし、人は誰もおらず、牛舎の鉄柵はピカピカで、排泄物を流す溝も藁一つ落ちていないことから、使われた様子がない。 牛舎の屋根を見上げると、半球形にへこんでいる。 トラクターは、車... 続きを読む
森の塊
近所の神社でよく遊んだ頃の話。 ○○ヶ峰につづく山を背にして本殿が建っているのですが、脇に山に入る道があります。 踏み固められた道なので、人の手が入っていたのは間違いないです。 気にはなるけど、その道を奥まで制覇した者は居ませんでした。 夏休みのある日、鬼ごっこ的な遊びをしていました。 男の子が2人、その山道に隠れたらしいのです。 隠れると言っても境内から丸見えなので、かなり奥まで行ったのでしょう。 他の子がみんな見つかっても2人だけは見つからないので、全員で捜しました。 山道は境内から見える所までは行き... 続きを読む
禍垂
昔、10代の時で、まだしていい事、悪い事の分別もつかない時の話。 中学を出て、高校も行かず、仕事もせずにツレとブラブラ遊び回ってた。 いつものようにツレから連絡があり、今から肝試しに行こうとなった。 俺は昔からそういった事は全く信じておらず、怖い物など無いと言ってのけていた。 二つ返事で了解し、ツレが迎えに来て、さっそく肝試しに向かう事になった。 場所は割と近い山の中のトンネルだった。 メンバーは、血の気が多くリーダーシップのあるTと、10代と言うのにすでに威厳のあるMと、多少幽霊関係にビビり気味の超絶イ... 続きを読む
秋田山中
今からおよそ3年前のこと。 その当時、俺は大学卒業を控えて、就活やら研究に追われていたのだが、長い夏休みに入ったので、気晴らしに東北各所を回ってみることにした。 車の一人旅だから気楽なもんで、気の赴くままにぶらりと適当な場所に寄ったり、運転に疲れたら車を止めて昼寝をしたりと、基本的にはプラン白紙のフリーな旅だった。 1日目はひたすら東北を北上して、青森の国道脇にあるコンビニの駐車場で一泊した。 その翌日は市内をぶらぶら歩き、ねぶたを見たり商店街で買い物をしたりして楽しんだ。 2日目の夜。 秋田県のとある道... 続きを読む
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