友人と2人で車でスキー旅行に行った帰り、真夜中3時過ぎ、東北の某村を、近道して通り抜けようと車を走らせていました。
土地勘が無い上に街灯の無い真っ暗な道で、2人共かなり不安でした。
両脇の畑は残雪で真っ白でした。
不意に脇から松明を持った老人が、何か叫びながら私たちの車に向かってくるのが見えました。
老人の表情が尋常で無いのが怖かったのですが、何を言ってるのか聴く事にして、車を止めて窓を開けました。
方言で聞き取りにくかったのですが、怒った口調で先に行くなと言ってるようでした。
しかし、今から来た道を戻る気になれなかったので、どうしてこの先に行けないのか聞き返しました。
ですが老人は、この先に行くなの一点張り。
こちらも意地になって、窓を閉めて車を発進させました。
するとまたその先で、松明を持った別の老人が雪原から現れました。
同じ事を言われるのがイヤだった私たちは、車を止めずに行き過ぎました。
ところが、今度はいきなり道が無くなっています。
急ブレーキで止めた車のヘッドライトの光線は、何も照らし返すことなく、ホントに漆黒の闇です。
何事かと思い、2人で車を降り立って見た光景は信じられないものでした。
凄まじくデカイ穴が雪原に開いているのです。
その穴はクレーターの様な形で、穴自体には残雪がありませんから、昨日今日に出来たような感じです。
底には鳥居が立てられて、鳥居の廻りで松明を持った数人が、何か儀式らしい動作をしています。
2人共、同時にコレはマズイと感じて、大急ぎで車に乗り込み、もと来た道を戻りました。
道の途中で、十数人の老人がこちらを睨み付けている横を通り抜ける時には、ホントに冷や汗が噴き出しました。
山を1つ越えて街灯の灯った町中に入った瞬間に、友人も自分もやっと口が開きました。
後日、あの穴は何だったのか確認しようと、昼間同じ村に出かけたのですが、穴は無く、道も全く途切れていませんでした。
ただ、ゴルフ場を作る工事の告知の看板だけがそこに有りました。
149 << コピペ2話目 1/3 >> 04/01/23 15:23
ただの変わった地鎮祭だったと思いたい。
尋常じゃないほど止められてんのに強行突破するかねフツー?