2秒の景色

私がこの体験をしたのは、中学2年生の時です。
それ以来これほど不思議で怖い体験をしたことがありません。

私の地元は広島県の田舎にあります。
その日はとても気持ちのいい秋の日でした。

当時の私は勉強することが嫌いで荒れた日々を送っていました。
この日もいつものように学校終わりに友達と、友達の家で過ごしていました。
すると後輩から1本の電話がかかってきたのです。
とても慌てているようでした。
話を聞くと、
「こうた君(仮名)が昨日から居ないんです。今みんなで探しているんですが先輩も探すの手伝っていただけませんか?」
ということでした。
当時の荒れた私たちの生活では、1~2日くらいは親に無断で泊まりに行くことなんて普通の事だったので、それほど心配はしていませんでした。
その日は別に探すことなく過ごしました。

翌日、電話をしてきた後輩と話していると泣きながら
「家からこうたくんが書いた遺書が見つかったらしんです」
というのです。
それは大変だと私は思いました。
友達にも連絡を取りみんなで探すことにしました。
もちろん、こうたくんのご両親は警察にも捜索願を出しています。

私たちは心当たりのあるところを探しました。
しかしネットワークを最大限につかっても見つかりません。
夜も遅くなったのでまた明日行動しようということになり、私は友達の家に泊まることにしました。
友達と居る時もこうたくんを探すため、電話をかけ続け、
『どこにいるの? どこにいるのかな…?』
ってずっと思ってました。

するとふと、見たことの無い風景が私の目の前に「パッ」とひろがったのです。
時間にするとどのくらいでしょうか?
たぶん感覚的に2秒くらいだと思います。
私は「つかれているのかな」としか思いませんでした。

翌日、泊まらせてもらっていた友達と二人でとりあえず今日は学校に行こうということになり学校に行きました。
登校すると担任の先生から
「あんたたち、こうたくんの事、探してくれてたんでしょう? でも…残念ね…昨日の夜中に遺体で発見されたって…」
と言われました。
私はわけが分からなくて、学校を飛び出しこうたくんの家に行きました。
泣きじゃくっているお母さんの姿……いまでも覚えています。
自殺だったんだそうです。首をつって……

そして四十九日が過ぎたころ、自殺した場所にお花を置きに行きました。
その光景・景色を見たとき私の身体に一気に鳥肌が立ちました。
あの日、私が友達の家で見た「パッ」と浮かんできた光景は、彼が首をつってなくなっていた場所から見える景色だったのです。
怖さと同時に涙が出てきました。
場所を教えてくれていたのだと思うと……
あの日、景色を見せてくれた時にその場所に行けばよかった。
そしたら自殺をやめさせれたかもしれない……

chisaki

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