心霊

いわくつきの絵

んじゃ、一つ俺の体験談をば。 秋口の頃だったか、俺の勤めてる会社の社長の菩提寺が、建物の一部を修復するとかで、俺も含めて若い社員が5、6人と、監督役の係長が一人、荷物の運搬を手伝いに行かされたことがあった。……本来は休日である土曜日に、だwご本尊の裏にある位牌やらなんやらを、丁寧に梱包して箱詰めしていたまでは良かったんだが、なんか妙に気になる物があるのね。あからさまに額縁入りの絵画なんだけど、布被せてあるのよ。それも複数枚。黙ってスルーしてれば良かったんだろうけど、やっぱり気になる。そんでもって住... 続きを読む

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鍾乳洞

おっさんの昔話で良ければ読んで行って下さい。少し昔……と言っても15年以上前の話になる。 俺の地元には小さな鍾乳洞がある。田んぼと山しかないド田舎だったので、町としても鍾乳洞を利用して観光ビジネスを興そうとしたらしいのだが、町の資金繰りが悪化したとかで、開発半ばにして放置されてしまっていたのだ。まぁ、それは仕方ない。大人の事情とかいろいろあったのだろう。 とまぁ、そんな感じで放置されてしまった鍾乳洞であったが、その鍾乳洞はちょっと普通ではなかった。鍾乳洞らしい入り組んだ道も勿論あるのだが、そ... 続きを読む

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フィンランドの夜

こないだ親父が物置の整理をしててね。一日中漁ってたかと思ったら、夕方居間にガラクタの山を積み上げて昔を懐かしんでいた。古着やら、レコードやら陶人形やら。。。ふと一枚の写真が目についた。そこにはソファに座った若かりし頃の親父と若い白人女性が写っていた。親父は痩せていて、当時の流行りなのか中途半端に長い髪がおかしい。女の方はやや顎が弛んでいるが、まあ美人の範疇だ。写真について聞くと、大学3年の夏にヨーロッパを放浪した時のものだと話してくれた。「この子については未だによくわからないことがあるんだよ」親父は意味... 続きを読む

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傘を借りる

俺はもういわゆるおっさんやけど、20年位前の話。 俺は高校一年で、親友も同じ高校で、いろいろアホしてたんやけど、彼にも彼女ができまして、色々のろけ話を聞いてました。まぁそんな平穏な日々が続いてたんですけど、ガキの事ですから彼女との喧嘩もあったりして、なんか別れ話とかなった。相談はされてたんやけど悪いのは奴やから謝れっと言ってやったんです。が奴(Sとこれから書きます)は意地っ張りで、なんかかんや言い訳つくって謝らんと。 雨がめっちゃふってた日の晩です。突然Sが俺の家に訪ねて来ました。俺は寝てた... 続きを読む

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エディ

もう15年以上前、自分が地方の大学生だった頃の話。 友人のタケ(仮名)が中古車を手に入れた。自分たちが住んでいたのは田舎だったので、車が無いと不便ではあったが、まだ2年生だった自分たちの中で、車の所有率は高くなかった。タケは嬉々として、毎晩のように自分たちを誘ってドライブを楽しんでいたのだが、ある日、一緒のチームで実験をしている最中「今夜は霊園に行ってみないか?」と誘ってきた。俺の他に誘われたのは、同じチームのサダ(仮名)。気は優しくて力持ち、東北出身の純朴な青年で軽く霊感持ち。俺もサダもそういう... 続きを読む

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