心霊

犬の散歩

今からお話するのは、おそらく毎日、私の身の回りに起こっていた出来事です。それが日常だったから、気にも止めていなかったのに、ふと疑問を感じて確かめたために見てしまった、という私の体験話です。 うちの両親は子供の夜更かしには厳しく、私達姉妹が子供だった頃は、夜8時以降のテレビを許してもらえず、9時には就寝させられていました。さすがに中学生になると、部活で帰宅も遅くなり、宿題もたくさん課されましたので、就寝時間はだんだん遅くなっていきましたが。 その存在に気がついたのは、そんな頃。夜11時頃になる... 続きを読む

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青い人

ガキの頃に親父の田舎で起こった話なぞ、ひとつ書き込ませてもらいます。自分の親父の実家は、よく言えば自然に囲まれた農村で悪く言えばド田舎。マムシは出るは見たこと無いが熊が出るはで、夏休みに遊びに行くときは色んな意味で自然ってものを教えてもらった。 今から話すのは自分が小学校3年の夏休みの出来事。自分はお盆の時期に祖父母の家へ家族で1週間程過ごしに行った。自分は年上の従兄弟(年齢順にA、Bにします)2人と朝から日が暮れるまで遊びまわり、帰る日が近づく頃には真っ黒に日焼けするぐらい遊びまくった。そして家... 続きを読む

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生肉が落ちている

去年の11月の初めころから、家の中にちょくちょく生肉が落ちている。この間なんか、スリッパの中にくちゃっと丸めて入れられていた。それも、どれも売っている肉とは違って、まだ微妙に皮と白っぽいうぶ毛がついている、豚肉みたいなピンクの肉。 俺さ、マンションに一人暮らしなのよ。こんな気味の悪いいたずらするような同居人、居ないわけよ。だから、これといって害があるわけではないけど、なんだか気味が悪いなー程度には思ってたの。 で、正月に久しぶりに実家に帰ったとき、その話を親に冗談半分で言ってみたのね。そした... 続きを読む

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ばぁちゃんの昔話

蝉がうるさく鳴き風鈴が心地よく鳴る、中学三年の夏休み。周りは受験勉強だの家族旅行だので遊ぶ友達もいなかった僕は、何もせずまったりと家でかき氷を食べてました。両親は仕事で、家は僕とおばぁちゃんだけです。 僕はふと庭を見ると、おばぁちゃんが松の木の下でイスに座り心地よく風にあたっていました。たまにはおばぁちゃんと話をしようと、僕もイスを持ち出し隣に座り「ねぇ、ばぁちゃん。昔話かなんかない?」と言いました。 おばぁちゃんはニッコリ笑って、「こんな老いぼれの話なんか聞いても楽しくないわよ(笑)」と言... 続きを読む

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A日新聞奨学生

1980年の4月。大学という大学を落ち、オレは予備校生の身となった。「浪人」という名の何者でもない19歳の男に、親はもう一度無駄な期待と金を使い、さして意味の無い「新生活」が始まった。 3月の半ば、念仏のように「やればできる」と繰り返す母親に頷きながら、ダメ人間の見本のようなオレはテーブルの新聞広告に眼の焦点を合わせていた。 『A日新聞奨学生』 それがこの話の全ての始まりだった。予備校の入学金を出してくれて、しかも家賃はタダ。食事も付いてる。親に黙っていれば親から預かった金は全部小遣い... 続きを読む

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