小学生の頃、田舎に住んでいたいた時の話。 その村には鎌爺という、有名な爺さんがいた。その爺さんは身内の人が面倒を見ているらしいが痴呆症らしく、いつも同じ道端に座っていてボーとしている人だった。そしていつも手には何故か草刈り用の鎌を持っていた。そのせいでみんなから鎌爺と呼ばれていた。僕は近くにある百貨店や友人の家に行くときにこの鎌爺の前を通るのがものすごく怖かった。なにせボケてるし、その手にはいつも草刈り鎌、いつ襲ってきてもおかしくない。 ある日僕が、友達の家の近くで遊んでいた時のこと、激しく... 続きを読む
地方・田舎にまつわる怪異
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温泉
俺の地元は温泉で有名な所なんだがそこに1ヶ所だけいわくつきというか絶対に入ってはいけないとされる温泉がある。なんでも昔そこで掘削作業中に事故があったとか、まあそこで起こった話。 当時都会の大学に通ってた俺は某県の田舎の実家に帰り集落に残って農家を継いでいたAと地元の大学に進み同じく帰省していたBと再会した。小学校時代から幼馴染だった俺らは20歳を超えて始めて会うこともあり酒も入って夜中まで騒ぎまくってた。 午前2時を回り流石にトーンダウンしそろそろ解散するかと言い始めた頃、突然俺の頭の中に例... 続きを読む
神の嫁祭り
小学校5年生の時の話、父の実家は地方の山の中の集落にあった。 あまり親とうまくいってなかった父は大学進学と共に殆ど帰らなくなったそうだ。けれど結婚して私が生まれて少しだけ交流が復活した。といっても2年に一度くらい1泊で帰るくらいで、私自身祖父母の印象は薄い。 小学5年生の時に生まれた弟の顔見せの為に久しぶりに父の郷里へいった。祖父母の自宅に泊まるのだが、父は親戚宅の用事が長引いて帰れなくなったため母と自分、0歳児の弟だけが泊まることになった。その昼から集落は賑やかで祭りがあるとの事だった。私... 続きを読む
ミヤマキリシマ
一人で山へドライブに出かけた。この辺りの山にはミヤマキリシマが綺麗に咲き誇るところがあるそうだ。車で細い山道をかなり進んだ。途中の寂れた神社に、参拝する老婆がいた。ミヤマキリシマ?昔はよく見たねぇ……寂れた神社の境内を見て歩いた。もう日も暮れるし帰ろうか。車に戻ると、はて、後部座席に古い着物姿の女の子が座っていた。「おらを探してんのは、おめか?」友達は気味が悪くなり、首を振った。「やっぱりおめだな」びうぅーっと突風が吹くと、女の子は消えた。後部座席には一輪のミヤマキリシマ。 397 今夜が山田 0... 続きを読む
竹林の小屋
小学校の頃の話です。おいらが行ってた小学校の側に竹林があって、「そこには怪しい人が出るから行っちゃ駄目です」って言われてたのね。俺は結局行かずじまいやったんやけど結構周りは行ってる人が多くて、みんな「変な小屋があって浮浪者が住んでる」とか「小屋があって扉がどうしても開かない」とか、まあ要は「木造の古い小屋が一つぽつんとある」って、みんな共通して言ってました。何時の間にかその小屋に行ったという事実は『勇気のある奴』のステータスみたいな感じになって悪ガキ連中はみんな行こうとしてた記憶があるっす。 んで... 続きを読む
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