地方・田舎にまつわる怪異

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地方の古着屋

前に叔父から聞いた話を紹介したいと思います。 おそらく二、三十年前、叔父が様々な地方を巡って仕事をしていたころ、ある地方都市で一週間、ビジネスホテルで生活しながら働くことになった。 叔父はそのホテルの近くに、変わった古着屋が建っているのを見つけた。 そこは一階が古着屋、中の階段を上がった二階がレコード屋になっている店で、二階に中年のおじさん、一階に若い店員がいたという。 店の雰囲気から、中年のおじさんの方が二つの店の店主らしい。 どちらも古びた洋風の内装とやや暗い照明で、扱っている品とはギャップのある、レ... 続きを読む

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モヤと生首

小学生の頃、夏休みはよく母の実家に遊びに行っていた。 祖父母は優しくて小遣いをしこたまくれたから毎年行くのが楽しみだった。 あれは小五の夏だった。 塾に通わせようとする親を振り切るようにして田舎へ来た。 しかし親の方が一枚上手でそこから通える塾に入る手続きをされてしまい、お陰で毎日塾通いする羽目になってしまった。 朝8時に祖父母の家を出て最寄りのバス停まで10分ほど歩き駅前の塾へという日々であまり遊んだり出来ず不満だったが、祖父が交通費をたっぷりくるたので帰りに買い食いしたりゲーセン寄ったりする楽しみはあ... 続きを読む

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シジマノカミ

自分からしたら洒落にならないくらい怖い事があった。 3年くらい前だったか、実家が老朽化したから解体した時に、業者から 「なんか、床下から出てきたんですが……」 と、筒状の箱を渡された。 その晩、家族で、なんだろうね?って箱を調べる事になったんだが、奇怪という言葉がお似合いな箱で、円の直径は13センチ、長さは22センチ、桐で作られていてメガネケースの様だった。 箱には和紙が貼られていて「シジマノカミ」と書かれていた。 しじま? なんだろう……というかこの箱どうやって開けるんだ? その箱がまったく不可解なのは... 続きを読む

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忌み笛

まとめのコリブエさまって話読んで、すごい前に聞いた怪談のような民話思い出した。 聞いた時は普通にただの都市伝説的なものとかだと思ってたんだけど、まとめ読んでてあれっと思ったので。 一部脚色というかぼかしありだけど書いていいかな。 某湖県ではその昔、貧困に喘ぐ村があった。 その頃は京でまことしやかに物の怪の存在が語られてて、それを高名ななんとかさんが退治したりとそんな頃。 実は京を追われた物の怪がその村の地方に逃げ込み、それが原因で村にはよく災いが起きていて、村はどんどん追いつめられていったそうな。 ある時... 続きを読む

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やなり

少し長いです。 当方、九州の田舎出身。 で、その地域でよくある子供の脅し文句みたいに言われてた言葉が、 「夜に出歩くとやなりが通るよ」 「見つかる」とか「攫われる」とかじゃなくて、「通る」って表現が自分はとても不思議だった。 「やなり」というものについても近所の人たちに聞いたりしていたのだけれど、ほとんどわからないって感じで、人っていうか家によって「やなり」に対しての考え方も違った。 それ自体知らない家もあった。 悪いものだったり、良いもの(危害は加えない)だったり様々すぎて幼心に 『これはただの地域特有... 続きを読む

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