昨年の大晦日、私(Y)は夫のRと妹のA美と三人で北関東にあるRの実家に出かけた。 夫の実家は近県では有数の古い歴史を誇るH神社を擁する山間の町だ。 私達はH神社に参拝しながら年を越そうと思った。 ところが山道に入ると渋滞が酷く、とても0時前にH神社に到着できそうにない。 この後、1時頃に夫の実家に着く予定だったので、0時半迄には神社を出たい。 車中で話した結果、その夜はH神社への参拝を諦め、元旦過ぎに出直すことに決めた。 車を回して山を降ろうと脇道へ入った時、夫が 「そういえば、この先にも神社があるよ」 ... 続きを読む
異界
注連縄で囲まれた廃神社
俺の嫁が学生の頃の話。 オカルト研究サークルに入っていた嫁の友達K子が、心霊スポットについての噂を仕入れてきた。 東北地方某県の山中に、周囲を注連縄で囲われている廃神社があり、それを一人で跨ぐと帰ってこられなくなるという。 検証するべくメンバーである男子学生P太が一人でその場所に向かったところ、はたして彼とは連絡が取れなくなった。 心配したサークルのメンバー一同は、皆で様子を見に行くことにした。 そしてそこで嫁とK子が体験したのが次のようなもの。 嫁はそこそこ霊感があるもののお払いとかはさっぱりなので、出... 続きを読む
神社で肝試し
僕がまた中学三年の時の話。 兵庫県のM神社(地元では創立者の名をとってNさんと呼ばれている)での話。 そこで仲のいい友達6人で肝試しをすることになり、3:3に別れて中に入る事にしました。 普通は一人ずつ入るのでしょうが、6人はどうしようもないチキン。 僕を含む3人が外に残り、待機兼見張りを兼ね、残り3人が先発隊として中に入って行きました。 当時はまだ携帯はそこまで普及しておらず、代わりにPHSが流行っていました。 この6人の中で持ってるのは僕と先発隊のメンバーの一人のみ。 何かあったら連絡を取り合うという... 続きを読む
灯篭流し
小学生の頃、よくH瀬村と言う山奥にある村に遊びに行ってました。 毎年夏になると、写真好きの父に連れられ村を訪れ、村外れにある川で泳ぐのを楽しみにしていました。 私が小学四年生の夏、いつもの様に父にくっついてH瀬村の川に泳ぎに行きました。 父は川から少し離れた所で珍しい花を見付け、シャッターチャンスを伺っていました。 その日は夏にしては風が強く、なかなか思うような写真が撮れないでいたのです。 気温も上がらなかったため、川で泳いでいた私はすっかり冷えてしまい、早々と車の中で服に着替えてしまいました。 父は相変... 続きを読む
通夜の道
去年の6月か7月くらいの話。 うちの母方の祖父が死にました。 通夜と葬式をやるということで、親の実家の北海道に行きました。 当日、祖父を神社(?)まで運び、その夜は従兄弟や叔父、叔母とみんなでそこに泊まり、蝋燭と線香の番をすることにしました。 みんなで寝る支度をして、歯磨いたり顔洗ったりとしていました。 そこは神社なので当然お風呂がなく、自分は髪にワックスをつけていたためどうしても流したくなり、いっそのこと風呂に入りたいと思っていました。 神社から祖母のやっている旅館が歩いて10~20分くらいの所で、お客... 続きを読む
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