心霊

玄関前の粉

怖い思いをして実害もあった話。 夜遅くに仕事から自宅のマンションの部屋に帰ったら、玄関の前に粉が落ちてた。 なんだろうと思って屈んだところ、玄関ドアの異常に気づいた。穴が空いてた。 爪楊枝が2本入るくらいの小さな穴で、位置的には腰くらいの高さ。貫通はしてない。 粉はその穴の下に落ちてる。その穴を開けた時の粉末みたいだった。 しかもよく見たら一つじゃない。蝶番の近くと膝くらいの高さに一つずつで合計三つ。 ピッキングか何かだったら怖いと思ったけど、部屋は無事だし、その日はチェーンロックして就寝。 残業で疲れて... 続きを読む

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姪っ子の出来心

3年前、俺が高校生のとき、友人から聞いた話。 友人と、その兄夫婦と、姪っ子で山陰の海に遊びに行ったらしい。 海の家とかある海水浴場から少し離れた 人の少ない穴場の砂浜に、その年も行ったそうだ。 泳いでいると、姪っ子(確か6歳くらい)が 「お兄ちゃーん(友人)こんなとこにおもちゃがあるでー」 とか言うので行ってみると、岩場の影に、花束やジュース、おもちゃがたくさん供えてあり、線香の燃えカスなどもあったらしい。 「触ったらダメだよ」 と友人は注意した。 兄夫婦もそれに気がついて、なんだか、新しいお供え物に、み... 続きを読む

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ミミズ

あだ名がミミズという小学校4年になる少年がいた。 あだ名の由来は彼の名前にもあったが性格にも関係していて、引っ込み思案で弱々しい少年だった。 風貌も薄茶色のTシャツの日が多く、目は重々しい二重で少しギョロ目の細顔。 春に転校してきて、早速他の男友達になじられる存在になる。 別に嫌われていたわけではない。 そんな彼を人一倍なじっているのが僕だった。 その頃の僕は、いい意味で素直な性格、悪く考えるとわがままな性格だった。 とりあえず自分が一番という大人になって考えるといやなガキ。 僕のような性格のやつとミミズ... 続きを読む

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山道の怪談

大学時代、サークルの友人と二人で深夜のドライブをしていた。 思いつきで隣の市のラーメン屋に遠出して、その帰り道に、くねくねと蛇のようにうねる山道を通った。 昼間は何度か通ったことがあったが、夜になると、これが同じ道かと思うくらい無気味な雰囲気だった。 ハンドルを握っていたのは俺だったが、わりとビビリのほうなので、運転を代わってもらったほうが気が楽だった。 しかし友人の山根は、ラーメン屋で勝手に一杯ひっかけていたので、助手席で無責任な軽口を叩くばかりだった。 「ここの峠って色々変な話があるよな」 急に山根が... 続きを読む

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トイレにいる

子供の頃、トイレ行きたくなって目が覚めるの怖くなかった? オレはすごく怖くて、いつも母親を起こして一緒に行ってもらってた。 ときどき、母親の髪とか寝間着とか変に乱れてる時があって、そんな時は母親が何だか不機嫌だったんだけど、今考えると『大人の事情』だったんだな、多分(3歳違いの妹いるしw)。 それで、ビビリのオレも大人になって、結婚して、子供出来た。長男。 可愛い、すげ~可愛い。抱いてあやすとニコニコ笑うし、もう最高。 こないだまでオムツ換えてた感じなのに、子供ってアッという間に大きくなるのな。 嫁がトイ... 続きを読む

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