毎年夏、俺は両親に連れられて、祖母の家に遊びに行っていた。 俺の祖母の家のある町は、今でこそ都心に通う人のベッドタウンとしてそれなりに発展しているが、二十年ほど前は、隣の家との間隔が数十メートルあるのがざらで、田んぼと畑と雑木林ばかりが広がる、かなりの田舎だった。 同年代の子があまりいなくて、俺は祖母の家に行くと、いつも自然の中を一人で駆け回っていた。 それなりに楽しかったのだが、飽きることもままあった。 小学校に上がる前の夏のこと。 俺は相変わらず一人で遊んでいたが、やはり飽きてしまって、いつもは行かな... 続きを読む
心霊
霊感持ちの友人
実際に自分が体験した話。 だらだらしててまとまりないし、落ちもついてないけど。 10年来の友人に、Eちゃんというものすごく霊感の強い子がいる。 どのくらい強いかというと、幼い頃から予言めいたことを口にしていて、それが口コミで広がり、わざわざ遠方からEちゃんを訪ねてくる人がいたくらい。 その人達の用件は主に、行方不明になった我が子を探してくれてというもの。 Eちゃんは写真を見ただけで、その人物がどこにいるのかがわかる。そして実際に当たっている。 ただし、その人物が亡くなっている場合のみだけど。 幼かったEち... 続きを読む
鳥居が視える人
少し前の体験、っても俺は感じたり見たりしてないんだけど。 俺は田舎から越してきた社会人で、一人暮らししてる。 んで、幼なじみの子がこないだ遊びに来たんだ。 昔から一つだけ特殊な子で、神社の鳥居をくぐるとその鳥居が“生きてる”か“死んでる”かがわかるんだって。 感覚らしく、俺や他の友達にはさっぱりだったけどね。 んで、今でもその感覚あるのか聞いたらあるって言うから、出掛けるついでに神社の側を通って鳥居くぐらせてみた。 最も二カ所だけだけど、一つは“死んでる”らしかった。 どっちの神社も傍目には同じだから、俺... 続きを読む
白い花
子供の頃、家に友達がやってきて 「近くの林に探検をしに行こうぜ!」 と言ってきた。 その頃良くテレビとかで、探検物の奴を良くやっていたからそういう遊びが仲間内で流行ってた。 住んでるところがど田舎だったから探検するところは沢山あった。 俺も暇だったし友達と一緒に探検をしに行くことにした。 その林は周りを畑に囲まれた小さい林なんだけど長い年月が経っているせいか、そこだけこんもり盛り上がってる。 まるでちょっとした島。 子供が登るには大変で、何回も滑り落ちながらもなんとか林に登ることが出来た。 その日は暑い日... 続きを読む
高台の神社
これは私の少年期の体験です。 実話ですので、人名地名は一切省いて書かせていただきます。 小学校の時、よく神社で遊んでいた記憶がある。 神社は町の高台にあり、同じ敷地内に公民館や駐車場などの公共設備もあった。 私はよくそこを友人達と遊び場にしていた。 ある日、小学校からの帰り道に友人と二人で神社へいったところ、神社の建物の斜め向かい、公民館の正面にプレハブで出来た家が建っていた。 いつの間に建築したのかわからなかったが結構立派だった。 別に何の気にもならず無視して友人と公民館の周りを駆け回っていると、突然友... 続きを読む
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