呪術

おきつね様

私には小さい頃から多少の霊感があった。特におきつね様という狐の霊は、幼稚園に入る前から見えていた。(おきつね様というのは、度々私の前に現れる真っ黒な狐の影で、迷子になったときに家の近くの神社まで案内してくれたり、危険な場所から遠ざけてくれたりする不思議な存在。喧嘩した後泣いているときには尻尾だけ出してみたり、時には人の手の形になって遊んでくれたりもした。) 小学生のあるときから、人の身体の周りに、淡くぼんやりと色のついたもやもやが見えるようになった。部分によって色が違ったり、もやもやの広さ(幅?)... 続きを読む

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荒魂にまつわる話

私の大学の知人に部落出身者がいた。知人の出身部落は山間の村で、村まるごと部落らしい。(江戸時代には皮なめしを生業にする人が多くいたらしい。) その村は近隣の村との間柄も悪くは無く、知人はそんな環境で育っていたからか、至って常識人だった。その知人によると「エセ同和と在日が恐くて仕方ない」とのこと。知人は近隣出身の人から畏怖されてはいたが特に嫌われている様子はなく、就職の際も地元企業しか就職活動をしていないので特に酷いこともなく地元の信金に内定した。 知人に聞いても、強いて言えば地元住民か確認の... 続きを読む

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早死一族

これはまだちゃんと文章にしたことない話だから思い出しながら書くけど、それでもよかったらつきあってくれ。ウチの爺さんのオヤジだか爺さんだか、つまり俺のひい爺さんだかひいひい爺さんだか、ちょっとはっきりしないんだけど。そのあたりの人が体験したっていう話を自分が子供のころ、爺さんから聞いた話。もう爺さんも死んでて、事実関係とか調べようもないんだけど。仮にそのひいひい爺さんをGさんとしておく。 Gさんはある関西の地方都市の人で、今で言う市役所の戸籍係みたいなそういう仕事をずっとしてたらしいのね。当時は市じ... 続きを読む

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マガガミさん

うちの母方の婆ちゃん家がある村での話。申し訳ないが俺自身にも真相? 的なものはわからないから、すっきりしないし、オチみたいなもんはない。 本題に入るけど、婆ちゃん家の村には山があるんだけど、その山の中に凄いキレイな緑色の池がある。限りなく青に近い緑色ってゆうか、透明気味なパステルカラーつうか。とにかくめちゃくちゃキレイなんだけど、そこには近づくなって村の子どもは言われてた。 何でか聞いても答えはお決まりの「子どもは知らなくていいこと。だけど決して近づくな」だった。でも子どもだからやっぱり気に... 続きを読む

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小鳥子象

子供の頃に体験した不思議な話を投下させてもらいます。幼少の頃の記憶が元になっているので、あやふやなところもあるけどそこはご勘弁を。 まず話は俺が小学校に上がる前の頃の話。(だから多分5歳頃だと思う)俺はその頃、中国地方のH県に住んでいた。で、オヤジの仕事の都合で引っ越すことになったんだ。 引っ越し先はいわゆる「新興住宅タウン」。都会で生まれ育った人にはピンとこないだろうけど、要するに山を一つ切り開いて造成して住宅タウンとして新しく町を作ろう、ってな感じのとこ。 当時、H県にはそういった... 続きを読む

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