今から数年前,僕と僕の友人だった人間が、学生だったころの話。 ときは夏休み、自由研究のため、友人……仮にナナシとするが、僕はそのナナシと「心霊現象」について調べることにした。ナナシはいつもヘラヘラしてるお調子者で、どちらかといえば人気者タイプの男だった。 いるかいないかわからないような陰の薄い僕と、何故あんなにウマがあったのかは、今となってはわからないが、とにかく僕らはなんとなく仲がよかった。なので自由研究も、自然と二人の共同研究の形になった。 また、心霊現象を調べようと持ち掛けたのは... 続きを読む
人物にまつわる怪異
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背後で唄う女
俺の体験の中で一番怖かったのは、学生さんって呟いて唄ってる女が怖かったな。 学校終わって図書館の学習室から帰るときに郷土資料室からヒョロッと出てきて「ガクセサン、ガクセサン、ソッチハ、キケン♪ガクセサン、ガクセサン、ソッチモキケン」って背中の近くで歌われて。 気持ちわりいなぁって思いながら振り向いたら、同じように振り向いて、又帰ろうとしたら「ガクセサン、ガクセサン、ミズノミカワク♪ガクセサン、ガクセサンヒノコノモユル」って図書館出ても後ろで歌ってる。 いい加減「なんですか?」って振り向... 続きを読む
廃屋の気狂い婆
今から13~14年前、地元の山奥のあばら屋(猟師の物置みたいな場所)で友人と私の身に起こった実際の話です。結構長くてヤヴァイ話になるので、細部を思い出しながら少しずつカキコしていこうと思います。煽りが出たら一時休止という事で…。表題を付けるならば……「廃屋の気狂い婆」 当時リアル消防だった私達は、学校の裏手が一面の山でしたので廃屋と化した誰も近づかないような物置小屋、東屋を見つけてきては「秘密基地」と勝手に決めて自分達の遊び場として使用していました。私達の遊びのグループはみんなが既存の「基地」の場... 続きを読む
もう一人の母
思いつくままつらつら書いたので長くなってしまいました。苦痛な方はどうぞスルーしてください。 苦労を支えあった義母との思い出です。私が妊娠7ヶ月ごろのこと。大阪で娘家族と暮らしていたダンナのおかあさんが突然、東京にいる私達と一緒に暮らしたいと言ってきた。 義姉は性格がかなりキツく、あきれるほどお金に汚い人で、きっといろいろあったのだろう。義母は「我が子ながら……くたびれた」とつぶやいた。 疲れ果てた義母を快く迎えてあげたかったのだが、そのときの私にはかなりの覚悟が必要だった。なぜならダン... 続きを読む
呪術を極める人
先生の所で占いの勉強を始めてから、暫くした頃だと思う。占いの勉強と言っても脱線して雑談することが多かった。その話の流れで、俺は学校にムカつく奴がいる、みたいなことを口にした。誰だって学校や会社に腹の立つ奴はいるよね。そんなことを愚痴ってたんだ。 それで俺は冗談半分で先生は呪いの掛け方を知ってるの?と聞いた。「さてね」と先生がはぐらかした覚えがある。出会ってから今年で7年目になる。その間、今まで先生は人を呪うなとは一言も戒めなかった。 その代わりに人を呪い殺したらどうなるか、例の冥律を絡めて教... 続きを読む
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