実家がおかしい

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昔嫌な体験をしましたので、それについて書かせていただきます。

8年程前のGW、当時僕は大学を卒業したばかりのサラリーマンで東京で一人暮らししていました。
社会人になって初めてのGWということで栃木にある実家に帰ることにしました。
実家までは車で帰りましたが、途中で渋滞にあってしまい、疲れてきたのでサービスエリアに寄り休むことにしました。
そんなこともあり結局実家に着いたは夜の10時過ぎになってしまいました。
家に着くと、とても重い嫌な空気が流れているのを感じました。
僕は霊とかそういうものは信じてないし霊感なんて無関係という人間ですが、その異常な邪悪な空気を感じることができました。
しかし、その時はあまり気にせず家の中に入りました。
家では両親がまだ起きてて出迎えてくれました。
そして両親と会社の事など、とりとめの無い話をしてました。
両親から「ここにずっと居なさい」みたいなことを言われ、その時は自分がとても心配されているんだなと嬉しく思いました。
しかし僕はこの禍々しい空気が気になっていたのと、夜も遅く疲れていたこともあり自室で休むことにしました。

僕は寝ようとは思いましたが、少しも寝付けませんでした。
僕は何かがおかしいと布団のなかで考えていました。
何か変だ。
すでに夜1時近くになっていました。居間には電気が消えていて両親はすでに寝ているようでした。
僕は喉が乾いてきたので、台所へ行き何か飲み物はないか冷蔵庫をあけました。
すると酷い臭いがしました。
何だと思い電気を点け調べようとしましたが何故か電気が点きませんでした。
しょうがないので携帯電話の明かりで調べると、どうやら冷蔵庫の中のものが腐っているようでした。
賞味期限をみてみると全ての食品が5年近く前になっていました。
僕は嫌な予感がしましたが両親に聞いてみようと部屋に行きましたが、誰も居ないどころか布団さえ敷いていませんでした。
それどころか部屋は酷く埃っぽく、長年誰も使っていないような感じでした。
本能的に『やばい、この家を出なくては』と荷物をまとめすぐに車に乗り込みました。
いざ車を出そうとバックミラーを見ると両親が立っていました。
僕は急いで車を出しました。
おそらく彼らは両親ではなかったのではないかと思います。
そしてあの家もあるいは……。
気がつくと帰るときに寄ったサービスエリアまで着ていました。
僕はそこで休むことにしました。

目が覚めると昼過ぎになっていました。
このまま東京に帰ろうとしましたが、念のため実家に電話をかけてみました。
すると母が出ました。
昨夜のことを聞いてみたところ僕は家には帰ってきてないということでした。
夢でも見ていたのかなと恐る恐る家に帰ったところ、あの異常な雰囲気は全くせず、やはり家の中も特別に異常なところはなく僕の住んでいた実家そのものでした。
両親といろいろ話をして、その日の内に東京に帰りました。
家に帰る途中に実家から携帯に電話がかかってきました。
母からのようでしたが何か様子がおかしく、あの嫌な邪悪な空気を感じました。
「……戻ってきなさい」
と言われました。
僕は無意識的にすぐに電話を切り、携帯の電源を切っていました。
とにかく怖かった。
今でもあの一件が夢だったのか現実だったのか分かりません。
あれ以来あまり実家には帰らなくなりました。

531 1 2006/05/07(日) 05:03:01 ID:A9kVEP5D0

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コメント

  1. 匿名 より:

    兄弟はいないのかな
    もしそうなら
    かわいい一人息子が独り立ちして
    親は、特に母親は寂しいものなんだろう
    生霊の類かもしれないね

  2. 匿名 より:

    短いけど、なかなか引き込まれた

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