これまでの洒落怖では森の中で幽霊と遭遇する話がよくでていますよね。
僕が体験したこの話も、そんな森の中での話です。
「やることないね」
小学生6年の夏休み。
家でゲームをすることに飽きた僕たち四人は、小学生のくせに暇をもてあましていました。
「半年前くらいにさ、理科の授業で断層を見にいったじゃん。あそこでロッククライミングしない? スコップとか縄とか持っていってさ」
当時の僕たちの遊びといえば、ゲームか近所の公園でサッカーばかりでしたので、このアウトドア的な発想はとても斬新で、子供心にとても面白そうに思え... 続きを読む
俺の地元に牛の森と呼ばれる森がある。
森から牛の鳴き声が聞こえるからそう呼ばれている。
聞こえると言われている、とかそういうレベルじゃない。本当に聞こえる。
俺自身も何度か聞いたことがある。
牛の森の奥には秘密の牧場があるとか、黄金の牛がいるとか、そんな都市伝説めいた話も存在する。
そんなだから、好奇心旺盛な子供が牛の森に入って迷子になる、ということがかなりあった。
学校では、迷子が出るたびに牛の森には入らないように注意され、地区の町内会でも、子供が牛の森に入らないように見回りをしていた。
そういう努力も... 続きを読む
最近のコメント