イギリス

感情のない少女

1968年、イングランドのニューカッスルの空き家の2階で、一人の幼児の死体が発見された。 死んでいたのはマーティン・ブラウン(4)だった。 傍には劇薬入りの小瓶が転がっており、警察は、遊んでいる最中にマーティンが誤って毒薬を飲んだ、という結論を出した。 怖いもの知らずの子供が起こした不運な事故の一つと認定されたのだ。 少なくともその時までは。 しかし、事故の二日後、マーティンが通っていた保育所が荒らされ、紙切れが残っていた。 その紙切れは、子供の字でこう書かれていた。 『わたしがころした。だからまたやって... 続きを読む

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イギリスのホテル

高2の夏、イギリスでホームステイをしてた。 同じ学校から8人参加していて、日本に帰る前日はロンドンの結構立派なホテルに泊まった。 2名1室で、隣同士の部屋、離れた階の部屋、さらに離れた階の部屋の4室に分かれることになり、自分と同じ部屋になったAさんは、一番離れた部屋の鍵をもらって部屋に向かった。 数年たった今なら、家具の配置なんかが心理的によくなかったのかなぁ、と思うのだが当時はドアを開けて部屋を見た瞬間、綺麗なんだけれど、よく分からない気持ち悪さがして何だかそわそわした。 まぁそんな事をAさんに言うのも... 続きを読む

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牛と1ペンス

公衆衛生誌を読んでいたら天然痘ネタの論文がありました。 天然痘の予防接種、種痘が廃止されてから30年。 ノースリーブからのぞく腕にポッチの見られない方々が増えてきた今、武器として保持されている天然痘に対していかに準備をすべきかということが熱く語られています。 「細菌兵器はビンボ人の核」とはよくいったもので、現在天然痘ウィルスが我が国にばら撒かれたひにゃあ、若年層の七割が死亡するという試算がされています。 種痘といいますと思い浮かぶ名前は、エドワード・ジェンナー(Edward Jenner)。 歴史の教科書... 続きを読む

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