いい話

ポン菓子

今から10年以上前に体験した不思議な話です。 母が10歳の頃に両親(私の祖父母)は離婚していて、母を含む4人の子供達は父親の元で育ったそうです。 「凄く貧乏だったけど、楽しかった」 「私ら子供達は、みんな父ちゃんが大好きやった」 色んな話をしてくれた最後はいつもこう言い、私が生まれる10年前に亡くなった祖父をいつも思い出して、涙を流していました。 爺ちゃんの話をして泣き出す母を見ていると、 『お母さんは会いたがってるのに、なんで爺ちゃん来てくれないんやろ?』 そう思うようになり、それから毎晩寝る前に、 『... 続きを読む

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キャラメル

小学校1年生の頃、よく自分ちのお墓があるお寺でひとりで遊んでいた。 池の鯉をみたり、お寺に飼われてた猫のミケと遊ぶのが楽しかった。 じいちゃんのお墓にお参りして、周りに生えてるタンポポを摘んでお供えしたりしてた。 ある日、いつものようにタンポポを摘んでいたら、着物を着たおばあちゃんが声をかけて来た。 「泉さんとこの和子ちゃんでしょ? しばらく見ないうちに大きくなって」 と、おばあちゃんは笑ってた。 おばあちゃんはどこのお家のおばあちゃんかって聞くと 「山口先生のとこのおばあちゃんよ」 と答えた。 山口先生... 続きを読む

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頭を撫でられる

小さい時、親の不仲で家庭内が目茶苦茶になり親戚の家に預けられた。 親戚とはいえ甘えるのもためらわれ、洗濯やら掃除やら勝手にやったり誕生日とかに何か買ってくれようとしても意地で「いりません」と断ったり、今思うと遠慮が過ぎて逆に可愛くないガキだったと思う。 当然一緒に寝るなんて事も無く一人で寝ていた。 親戚の方は、寂しいだろうから一緒に寝ようよとよく言ってくれていたが。 本当に可愛くないガキだった。 その頃、一人で寝てるはずなのに、夜中に頭撫でられたり手を優しく握られる事があった。 なんとなく女の人だと思った... 続きを読む

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カマタくん

今から20年ほど前。僕が小学1年生のころの話。 小学校に入学した僕は引込み思案でなかなか友達ができませんでした。 ある日休み時間にグランドに一人で座っていたら、一才年上の二年生のカマタくん(下の名前は覚えていません)という男の子が話しかけてきました。 「どうしたの?遊ぼー?」 と男の子は言ってきました。 私は 「うん」 と言い、二人で竹馬やらキャッチボールやらをして遊びました。 それから私は頻繁に彼と遊ぶようになり、学校の登下校も一緒でした。 小学校で初めて出来た友達だったので、とても喜んで両親に話た記憶... 続きを読む

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着物姿の女の子

毎年夏、俺は両親に連れられて、祖母の家に遊びに行っていた。 俺の祖母の家のある町は、今でこそ都心に通う人のベッドタウンとしてそれなりに発展しているが、二十年ほど前は、隣の家との間隔が数十メートルあるのがざらで、田んぼと畑と雑木林ばかりが広がる、かなりの田舎だった。 同年代の子があまりいなくて、俺は祖母の家に行くと、いつも自然の中を一人で駆け回っていた。 それなりに楽しかったのだが、飽きることもままあった。 小学校に上がる前の夏のこと。 俺は相変わらず一人で遊んでいたが、やはり飽きてしまって、いつもは行かな... 続きを読む

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