これは大学の友人Tから聞いた話。 今年の夏、Tは家族と一緒に香川の山奥にある父方の実家に帰省した。 香川は雨が少なく昔からため池が多いが、父の実家もため池に挟まれた道を通った奥、坂道を登り切った先にあった。 実家に向って左側のため池は、他と比べていくらか大きく真ん中に四畳半くらいの小さな島があった。 そして島の上には石碑があった。 石碑は村を救った雨乞い師の墓だと聞かされていた。 江戸時代のある年、何ヶ月も雨が降らず、作物にやる水どころか自分たちが飲む水すら乏しくなった時、流れの法師が村を訪れた。 村人た... 続きを読む

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