岡山県の県北には「広戸風」(ひろどかぜ)という局地的な暴風が起こる。 これは那岐山からの吹きおろしで台風の時は必ず被害があるため、台風になると古い家は板戸を補強したり牛舎の戸を釘で打ちつけたりするのが恒例行事だ。 うちの地方では広戸風の吹く日は外に出たら「持って行かれる」という言い伝えがある。 広戸風の被害は時として甚大で、屋根ごと飛ばされる家もでるくらいだから、ある種当然ともいえる言い伝えではあるが、これには実はいくつかの民話が残っている。 何種類かあるようだが、まとめるとこんなお話。 毎年夏になると台... 続きを読む

人気ブログランキング