私は中学二年の時、祖父が死にその葬儀に行く事になった。当時、北海道に住んでいた私にとって本州に住んでいる父方の祖父とは会う機会も少なく、また祖父の性格も寡黙で孫を可愛がると言うよりは我が道を行くタイプだったので、あまり身近な存在ではなく正直そんなに悲しい気分にもならなかった。むしろ学校を休んで遠い所へ旅行に行けるくらいの気分だった。 仏教で言う通夜と告別式は神式で行われ、お坊さんが読経を上げるお葬式しか知らなかった私は、平安時代のような恰好の神官が暗闇の中で行う儀式を弟と「なんか格好良いね」などと... 続きを読む
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