異界

田所さん

それじゃ投下。 長い上に、キティな話しで申し訳ないんだけど。 俺が小学校低学年の頃に、近所に不思議なおじさんが住んでた。 その、おじさんの名前は、仮に「田所」さんとしよう。 田所さんは謎の機械(ガラクタ?)を発明する、自称「発明家」。 「一度開くと10分以内に自動的に閉じてしまう傘」 「殺虫剤をより広範囲に噴射するノズル」 「レトルトカレーの袋を自動的に開けてくれるマシーン」 とか、役に立つんだか、よく分からん微妙な物を色々作ってた。 粗大ゴミ回収の日とかは、ゴミの中から使えそうな物を持って帰る。 近所の... 続きを読む

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スカートめくり

あんまり怖くないかもしれないけど、昔、叔父さんから聞いた話です。 叔父(以後、S治)が小3の時、クラスにN谷さんという子がいた。 N谷さんは掃除していない奴に進んで「ちょっと!」とか言いに行くクラスの委員長っぽい性格で、女子の友達は多いけど一部男子からはちょっと疎まれやすい感じの子だったらしい。 S治はわりと大人しく、真面目な学生だったということで、N谷さんに怒られることもなかったし、遠足の班が一緒だったこともあって仲良くしていたらしい。 二学期になった頃、S治はいきなりN谷さんに誘われて、交換ノートをし... 続きを読む

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光の誓い

近所の霊感おばさんから夏祭りの時に聞いた話。 霊感おばさんの相談者の女性が、幼稚園時代に体験した話だそうです。 私は幼稚園の頃に『光の誓い』という曲を歌った事を覚えている。 だけれど大人になった今、『光の誓い』がどんな歌だったのか覚えていない。 今でも大切に取って置いている幼稚園の頃の歌の本にも載って無いし、ネットとかでも色々調べてみたけれど同じ名前の童謡は無かった。 曲名の似ている曲を幾つか調べてみたけれど、どうもどれもメロディが違う。 『光の誓い』を教えてくれたのは私の居たチューリップ組のU先生だった... 続きを読む

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山裾の神社

母方の祖母が信心深い人だった。幼い頃、群馬の母方の家に行くと、よく子供だった自分の手を引いて山裾の神社に連れて行った。群馬は視界に山が入らないところが無い。 母方の家は、すぐ裏がもう山だ。近隣の墓はほとんど山中にあって、蜘蛛の巣みたいに細かな路が入り組んでいる。金比羅様と祖母が呼んでいた神社というのは、丸太の鳥居、破れた障子、抜けた濡縁。管理されているとはとても言えぬ有様。でも祖母は、何度となく私をそこに連れて行った。 細い山路を私は付いて行った。祖母は神社をすごく有難がっていた。7つか8つ... 続きを読む

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留学生と神社

今年のゴールデンウィークの、不思議な体験を書かせてもらいます。 わたしの家にはスーザン(仮名)という、サンディエゴからの留学生が滞在していました。母が婚前に英語の教師をした影響か、海外の留学生を受け入れるのが好きで、わたしが高校を卒業したあたりから、隔年で自宅に留学生をホームステイさせていました。 スーザンは、片言ながらも日本語でコミュニケーションをとれました。わたしが居る前では、必ず日本語を話します。単語が出てこなくて、意思の疎通が難しい話題になったときに、わたしが辞書片手に英語を使うと、... 続きを読む

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