イマジョ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

てわけで、流れ読まずにお前ら大好きな地方に伝わる因習や呪い系の話を一つ。
ちなみにガチで実話ですよ。

数年前、大学生のころ、同じゼミにに奄美大島出身のやつがいた。
ゼミ合宿の時にそいつと俺と何人かで酒飲みながら怪談なんかを嗜んでいた。

で、奄美大島には有名な「いまじょ」と言う怪談があるのだが、俺はそいつにその「いまじょ」の話を振ってみた。
しかしそいつは「なにそれ? そんな話聞いたことないよ?」てな感じだった。
俺は、まぁ別に地元の人間だからって必ずしも知ってるわけじゃねーのかとか思って、俺が知ってる「いまじょ」の話をその場でした。

ちなみに、これがどういう話かと簡単にいうと。

昔、奄美大島の古仁屋町に金持ちの家で働くヤンチュ(下女のようなもの)に「いまじょ」という娘がいてかなり美人だったという。
その家の主人もいまじょの美しさに惹かれていて、ある日むりやり手篭めにしてそのまま囲いものにしていた。
そのことに嫉妬したその家のおかみは、ある日主人の留守中にいまじょさんを納屋に呼び出してそのまま殺してしまった。
一方的に手篭めにされて、勝手に嫉妬で殺されたいまじょさんは怨霊となりこの男の家を祟り、程なくしてその家に連なるものは全員死に絶えたと言う、そういうお話。

なんか地方の言い伝えによくあるような話です。
で、その合宿の時に旅行行きてーなーとか話してたら、そいつが奄美大島に来るんだったら家に泊めてやるよ的な事を申し出てくれた。
で、そんなこともあってその年の夏休みに俺とそいつと別の友達ひとりと一緒に奄美大島に遊びにいくことにした。

まあ、ただで泊めてもらうのもなんなので東京土産に地元の酒(そいつのパパンはお酒好きだと聞いたので)やらなんやら持っていったら、かなり歓迎してもらえて楽しい離島バカンスをエンジョイ&超エキサイティングしていた。

そんなある晩、そいつのパパンと俺らでお酒なんぞ飲んでる時に、例の「いまじょ」さんの話について聞いてみた。
話し相手の俺らいるせいか、かなりお酒が進んで上機嫌になってるそいつのパパンは快く話してくれた。
まあ大体上に書いた話のとおりなのだがディテールがかなりエグイ。

その当時のヤンチュと言うのはかなり身分が低く、被差別的な扱いを受けていたと言うこと。
いまじょさんは殺される時に子供を身ごもっていたこと。
おかみはいまじょさんを殺すまでに納屋に数日間幽閉して男衆に輪姦させたり、色々な拷問を加えた末に最後は女性器に焼いた火箸を差し込んでて殺したということ。

また、いまじょさんはただ単に怨霊と化したわけではなく、いまじょさんの変わり果てた死体を引き取ったいまじょさんの家族が嘆き悲しみ、いまじょさんの死体とおなかの子供を(埋葬せずに)使ってその家に呪いをかけたと言うこと。
呪いが強すぎたせいか、その家の人間だけではなくいまじょさんの一族まで死に絶えたということ。

なんかそういう話を嬉々としてしゃべるパパンの声に起こされたのか、パパンのママン、つまり同じゼミのそいつのグランマが起きてきた。
そしたら、すごい剣幕、方言丸出しでパパンを叱りはじめんの。

パパンは昔東京に住んでた出戻り組みで、俺らと話す時は標準語で話してくれたんだけど、グランマとグランマにおこられてる時のパパンは方言ばりばりで何言ってかわかんなかったよ。
でまぁ聞き出した俺らだしパパンなんか泣きそうになってるし、グランマにみんなで謝ってとりなしてその日は解散して寝た。
まあ、父親が祖母に怒られて泣きそうになってる様を友人に見られたそいつも泣きそうな顔してたけどね!

で、次の日俺らのせいで怒られちゃってマジサーセン的な事をそいつのパパンのところに言いにいったら。
年寄り連中はいまじょさんの呪いはマジで信じていて、いまじょさんの話をするといまじょさんが現れて、祟られると思っているということを聞いた。

パパンが子供の頃は、何か変な事件とかがあるといまじょさんの仕業だとか、どこそこの誰かがいまじょさんに祟り殺されたとかそういう話を聞いたこともあるらしい。
そいつが「いまじょ」さんの話を知らなかったのは、話がエグイのと、グランマに怒られるので教えなかったとの事。

127 1/2 2011/05/13(金) 01:35:49.01 ID:myJk2tWC0 より

■参考
天降り女人

人気ブログランキング
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

コメントを残す


日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。

SNSでもご購読できます。